俳優の山粼賢人が15日、映画『羊と鋼の森』のロケ地となった北海道・旭川市、旭川市立春光台中学校の卒業式にサプライズで登場した。

本作はピアノの調律に魅せられた一人の青年の成長物語。北海道の高校に通う外村は調律師・板鳥と出会い、感銘を受け、ピアノの調律師として生きていくことを決意。板鳥がいる江藤楽器で働き始め、ピアノと繋がる多くの人と出会い、調律師としての自分を探し求め成長していく。

ピアノに魅せられる主人公の青年・外村直樹を山粼賢人が、外村に感銘を与え、彼の人生を導いていく調律師・板鳥宗一郎を三浦友和が演じる。共演に上白石萌音、上白石萌歌、鈴木亮平、佐野勇斗らが名を連ね、監督を『orange オレンジ』の橋本光が務める。

本作は、そのほとんどを北海道・旭川市で撮影し、山粼演じる外村が調律師を目指すきっかけとなる重要なシーンを旭川市立春光台中学校で行った。撮影でお世話になったお礼と、作品が持つ「新しい世界に羽ばたくすべての人の背中を押す」というテーマの元、3月15日(木)に実施された中学校の卒業式に山粼がサプライズで登場。卒業生を激励した。

この日訪れたのは、まだまだ雪がうず高く積もっている旭川市立春光台中学校。生徒・保護者合わせて約450名が参加した卒業式の終盤、全校生の感情が盛り上がりのピークに達した時、山粼がサプライズで登場。突然の登場に体育館は雪をも溶かす大熱気に包まれ、悲鳴を上げる生徒、泣き出してしまう生徒の中、大歓声を受けてステージに登壇した。

卒業式前日にピアノを調律する山粼賢人

山粼は、卒業生にお祝いのメッセージを送った後、ちょうど1年前にこの体育館で撮影をしていた思い出を振り返り、映画を通して伝えたいメッセージを熱く語った。もう1つ、山粼から学生の皆さんにサプライズが。このイベントの前夜に山粼が体育館を訪れ、映画の撮影でお世話になった調律師と一緒に、卒業式で使用するピアノの調律を。先ほどまで自分たちが合唱をしていたピアノに山粼が触れていたことを知った生徒たちは再び驚きと喜びに沸き、なんと山粼に、そのピアノを使っての校歌を合唱でプレゼントすることに。感極まり号泣しながら校歌を歌う生徒もいる中、山粼も涙をこらえながら、その歌声に聴き入っていた。

山粼賢人が調律したピアノで校歌斉唱

卒業生、在校生、保護者全員でのフォトセッションを行った後、山粼は「とにかく色んなことに挑戦してみて下さい。そして好きなことを見つけたら、とことん力を注いで、地道に“コツコツ”とやっていけば、それが夢だったり仕事にもつながると思います」と劇中のセリフを引用しながら、再び卒業生に熱い激励の言葉を贈ると、全校生徒が自発的に花道を。その中を、山粼は生徒とハイタッチしながら体育館を後にした。

山粼賢人 コメント

中学3年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。一生に一度しかない卒業式に、こうしてお邪魔する機会は中々ないので、凄く不思議で緊張しています。しかも、この体育館でちょうど一年前に撮影したのが、僕が演じた外村(とむら)という青年がピアノに出会い、調律師を目指すことになった大事なシーンだったので、凄く懐かしい気持ちでもあります。

『羊と鋼の森』はほとんどのシーンを、ここ旭川で撮影していましたので、旭川には色んな思い出があります。美味しいラーメンとか、ジンギスカンとか。旭山動物園のペンギンの散歩も可愛かったです(笑)。

卒業生の皆さんは、これから高校に行く方が多いと思いますが、とにかく色んなことに挑戦してみて下さい。そして好きなことを見つけたら、とことん力を注いで、地道に“コツコツ”とやっていけば、それが夢だったり仕事にもつながると思います。

僕が演じた外村も高校2年生のときに調律師という仕事に魅力を感じて、調律師を目指すのですが、やっぱり最初は失敗ばかりで上手くいかない。でも外村は、調律という仕事が好きで、諦めずにコツコツ頑張り続けるんです。これから新しい生活を迎える皆さんの背中をそっと後押してくれる作品になっていますので、ぜひ観てもらえると嬉しいです。

改めて、本日はご卒業おめでとうございます!

映画『羊と鋼の森』は6月8日(金)より全国東宝系にて公開

(C)2018 「羊と鋼の森」製作委員会

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