6日、平昌で金委員長(中央)と会話する鄭氏(右)と徐氏=6日、ソウル(労働新聞=聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の特使として北朝鮮を訪れ金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と会談した青瓦台(大統領府)の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長(閣僚級)と情報機関・国家情報院(国情院)の徐薫(ソ・フン)院長が8日、米国に向けて仁川国際空港を出発した。

 2泊4日の日程で10日(現地時間)にワシントンから帰国の途に就く。

 米国側との面会は計3回行われる見通しだ。青瓦台の高官は記者団に対し、「米到着後、初めての面会では米国側の安保・情報関連トップ2人と会う」と述べた。具体的には言及しなかったが、ポンペオ中央情報局(CIA)長官とマクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題担当)らの名前が挙がっている。

 8日(現地時間)には北朝鮮関連担当の閣僚3人と面会する。

 鄭氏と徐氏は帰国前、ホワイトハウスを訪れて北朝鮮のメッセージを伝え、米国側に対し、北朝鮮との対話を働きかける見通しだ。

 トランプ大統領、ペンス副大統領と面会する可能性高いが、詳細は米国側と調整している。

 米国側に伝える北朝鮮のメッセージを巡り、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発中止や寧辺の核施設の稼働停止との報道が出たことについては、「推定だ」と述べるにとどめた。

 青瓦台の高官は「鄭室長が訪朝の内容を大統領に報告したことを考慮すると、国内で北のメッセージについて知っている人は(特使団5人を含む)6人だけ」とした。

 鄭氏と徐氏をはじめとする特使団は5〜6日に平壌を訪問した。特使団の首席を務めた鄭氏は訪朝後に開いた記者会見で、4月末の南北首脳会談の開催など、金委員長との合意内容を発表した。また、金委員長が核化や米朝会談に明確な意志を示したと伝えながら、「米国に伝える北朝鮮の立場が別にある」とし、北朝鮮が発表した内容以外のメッセージを受け取ったことを示唆した。

 鄭氏は米国に続き、中国とロシアを、徐氏は日本をそれぞれ訪問し、訪朝結果を説明。朝鮮半島を取り巻く米中日ロの4大国をはじめとする国際社会の支持を取り付ける方針だ。