[Jステーション-広島ホームテレビ]2017年12月5日放送の広島HOMEテレビ「Jステーション」の「J-SPORTS」のコーナーで、広島東洋カープの赤松真人選手が行った講演会が紹介されました。

画像はイメージ(shiori.kさん撮影、Flickerより)

テーマは「がんからの再起」

胃がんからの復活を目指す赤松選手が、呉市の呉阪急ホテルで講演会を行いました。公の場で話すのは、手術後初めてのことです。

マイクを差し出されて、「変な感じですね、ヒーローインタビューみたい」と笑顔で口にした赤松選手。「しばらくしてないですよね、やりますか」との司会者の言葉には、「いやけっこうです」と答え、会場は笑いに包まれました。

対談形式の講演会は、闘病の苦しさを感じさせない、明るい雰囲気の中ではじまりました。

「(去年12月)16日に病院に行って、1週間後に手術と言われたんです。いやちょっと待てと、忘年会もあるし、だから年明けにした」と話す赤松選手。

2017年1月に胃がん手術を受け、およそ半年間の抗がん剤治療を経て、復帰に向けてのトレーニングに励んでいます。

「5年後の生存確率が50〜60%と言われた。40歳になった時に僕が生きている確率は2分の1だと言われて、それまで忘年会とか言ってたのが」と明るく振り返る赤松選手ですが、以前に放送されたインタビューで、見守っていた奥様、寛子さんは、「ほぼほぼトイレ以外は歩かないくらい、しんどさを物語っていると思うんですけど、食事の面でもあまり食べられなかったですし、けど一切愚痴は言わなかったんですね」と言われていました。

やはり大変な闘病生活だったのがうかがえます。

「僕は病気を乗り越える、抗がん剤を乗り越えるだけでいいんですけど、周りの方々や妻ですよね、すごいストレスというか不安を与えたと思いますね」と赤松選手は言われていました。

「元々体脂肪率が少なかったのが、また少なくなって、シーズン中8%だったのが、今4%台」と驚きの告白もありました。

「松山選手が30%台で、胸だけ見たら女性ですよ」と笑いも誘っていました。プロ野球界で、胃がんからの復帰の前例はありませんが、赤松選手はもう一度、あの舞台に立つことを誓いました。

「すごい病気ですけど、しっかりと治して、皆さんの前でマツダスタジアムで盗塁できるようにがんばりますので、これからもまた、僕もカープも応援をよろしくお願いします」と講演会を締めた赤松選手は、講演会を終えて「暗くなりそうな病気ですけど、暗くなっても何の意味もないので、明るく会話した方がいい。まずは病気のことを知ってもらう場を、皆さんに与えなくてはいけないし、それができる立場として(発信することを)やらなくちゃいけないというのはありますね」と赤松選手。

この前向きな気持ちをぜひ見習いたいと思うとともに、来シーズンの活躍も楽しみに待ちたいですね。(ライター・石田こよみ)