XFN-ASIAによると、インドネシア政府は、30日の利上げに加え、31日には一連のルピア防衛策の発表を予定しているが、米格付け大手S&P（スタンダード・アンド・プアーズ）は31日、ルピア安を受けてインドネシア政府は燃料補助金の削減に踏み切らざるを得ないとの見方を示した。同社によると、原油高騰による燃料補助金の政府負担増大に対する懸念が市場に広がっており、利上げだけではルピア安の根本的対策とはならず、一刻も早い燃料補助金の削減が求められている。同社の信用アナリスト、アゴスト・ベナード氏は、「補助金削減などの思い切ったルピア防衛策が講じられなければ、ルピア安は続くだろうし、さらに深刻な財政的危機を迎えることになるかもしれない」と警告を発した。

　　インドネシア政府は原油高騰を受けて先日、本年度の燃料補助金見通しを、前回予想の76兆5000億ルピア（約7700万円）から101兆ルピア（約1兆円）に引き上げたが、さらに高騰を続ける原油価格から、140兆ルピア（約1兆4000万円）に膨らむことも見込まれている。　【了】