CBS MarketWatchによると、来年1月末で退任が決まっている米FRB(連邦準備制度理事会)のアラン・グリーンスパン議長の後継者選びで、同議長自身がどれほど影響力を行使できるかに市場の関心が集まっている。

　　先週末、ワイオミング州ジャクソンホールで開かれたカンザスシティー地区連銀主催のシンポジウムに参加した市場関係者は、後任人事に対するグリーンスパン議長の発言力が大きければ、ドナルド・コーン現FRB理事が有力だと予想する。コーン理事はグリーンスパン議長の側近中の側近で、FRBのスタッフを30年間務めてから、FOMC（米公開市場委員会）の金融政策のトップ・アドバイザーになり、2002年に理事に任命されている。

　　ライル・グラムリー元FRB理事によると、コーン理事はグリーンスパン議長がブッシュ大統領に推薦する後任の中の一人という。また、グラムリー元理事は、グリーンスパン議長が「ビッグ3」の候補者であるベン・バーナンキ現CEA（大統領経済諮問委員会）委員長やマーティン・フェルドスタイン・ハーバード大教授、グレン・ハバード元CEA委員長の3氏の中から選べば、反対はしないだろうと述べている。グラムリー元理事はまた、グリーンスパン議長は、間違いなく、次期議長についての「拒否権」を持っているだろうし、その影響力は大きいだろうと述べている。【了】