財務省、郵政株の追加売却を発表 1兆4000億円の利益見込む
財務省は、政府が約8割を保有する日本郵政株の一部を、2017年9月中にも追加売却する。9月11日、正式に発表した。郵政株の売却は2015年11月の株式上場以来、1年10か月ぶりとなる。
最大で合計9億9009万9100株(発行済み株式の22%)が売り出される予定で、内訳は引受人の買い取り引き受けによる売り出し分が9億1393万7600株、追加売出し分が7616万1500株となっている。また、日本郵政が1000億円分を自社株買いする。
早ければ25日に売り値が決定
政府は、日本郵政株の売却益を東日本大震災の復興支援財源に充てており、4兆円の調達を目指している。上場時の第1次売り出しで得た利益は1兆4000億円で、今回発表された第2次売り出しでも、日本郵政による1000億円の自社株買いを含め、1兆3000億円から1兆4000億円の利益が見込まれている。
財務省の担当者は、J‐CASTニュースの取材に、郵政民営化法で政府の郵政株の保有比率は約3割まで下げるよう定められており、「今後も市場の様子を見つつ売り出し、総額4兆円の調達を目指す」と答えた。
今回の第2次売り出しで、日本郵政株の保有比率は80.49%から58%まで下がる見込み。
主幹事証券は、大和証券や野村証券など国内外の6社。売却額は早ければ25日には決まり、投資家らはその翌日から証券会社を通じて申し込みできる。株の受け渡しは9月末から10月初めにかけて行われる予定。