【日本代表】W杯で勝つために”誰”が必要?
ロシア・ワールドカップ出場を決めた今、気になるのは世界と戦うためにどんな選手が必要か、ということだ。
続投を明言したヴァイッド・ハリルホジッチ監督がチームのベースとして求めているのは「デュエルの強さ」。これはワールドカップ予選を戦っている時から指揮官自身が「絶対に伸ばさなければいけない」とこだわっていた要素でもある。
ハリルホジッチ監督がEURO2016で印象に残った国のひとつに挙げていたのが、準々決勝まで勝ち上がった“小国”アイスランドだった。「EUROではアイスランド代表の戦いぶりが見事でした。日本よりも力が劣ると見なされていますが、フィジカルが全然違う。日本が試合をすれば、おそらく負けるでしょう」。だから、この指揮官は「ハイレベルな舞台で戦いたければ、まずはアスリートになれと、言い続けている」のだ。
では、デュエルの強さがハリルホジッチ監督の臨むレベルに達しない時はどうするのか。その場合は「我々はプレーできません。本大会に進んだとしても、グループリーグで簡単に負けてしまう」という。やはり、デュエルの強さは不可欠なのである。
そういえば、ホームのオーストラリア戦後には長友佑都がこんなことを言っていた。
「(ブラジル・ワールドカップ当時は)自分たちのサッカー、サッカーと言って、やっていたんだろうけど、甘かったですよね。やっぱり、今日の試合(オーストラリア戦)みたいに魂を込めて戦った部分ですよね。そこが基本的な部分だと思いました」
魂を込めて戦った部分、これがつまり、デュエルの強さを指すのだろう。
そこをベースとするなら、世界と戦うチームを作るうえで絶対に外せないのが原口元気だろう。アジア最終予選で原口の凄さを実感させられたのがホームのサウジアラビア戦、40分のシーンだ。
前線でのチェイシングが及ばずサウジアラビアの選手にサイドへボールを展開されてしまうのだが、そこで足を止めず懸命に自陣まで戻り、センターサークル付近からスピードアップ。そして鋭い寄せでボールを奪い返すと、味方にボールを預けて自分はすかさず敵陣にダッシュする。結局、長谷部誠から原口めがけて蹴られたボールは長すぎてゴールラインを割ってしまうものの、その一連のプレーは圧巻だった。
「戻って、上がって、さらに戻ってというのが自分の特長。今日は切り替えが良かったし、相手が余裕を持つ前に潰せたのが一番上手くいったポイントかなと思います。(攻撃から守備へ)切り替わった後、見るだけじゃなくて取りに行けた。監督の言う、デュエルの部分を発揮できた試合かなと思います」(原口)
食らいつくという意味では、山口蛍も“戦える戦士”かもしれない。アウェーのサウジアラビア戦でこそ後手を踏む場面が多かったが、ボールへの詰めの速さ、球際の強さは長谷部以上。危機察知力を含めた守備の総合力は現代表で屈指のレベルにある。
このふたりの力を「凄いと思っている」のが小林祐希だ。17年2月の段階で、彼はサッカーダイジェストのインタビューでこう話している。
「11人全員が原口元気ぐらい走って、11人全員が山口蛍みたいに食らいつくプレーができて、個性も出せたら勝てる。難しいけど、それをできる選手が(代表に)残っていくと思います。
ハリルさんじゃなくても、元気くんと蛍くんは使われる。マジで凄いと思いましたよ。ハンパないなと。特に、元気くんはただ走っているわけじゃない。ちゃんとしたポジショニングに戻って、そこから寄せて、また出て行く。しかも、点も取っている。あれがスタンダードにならないと、ワールドカップで勝つのは難しい」
続投を明言したヴァイッド・ハリルホジッチ監督がチームのベースとして求めているのは「デュエルの強さ」。これはワールドカップ予選を戦っている時から指揮官自身が「絶対に伸ばさなければいけない」とこだわっていた要素でもある。
ハリルホジッチ監督がEURO2016で印象に残った国のひとつに挙げていたのが、準々決勝まで勝ち上がった“小国”アイスランドだった。「EUROではアイスランド代表の戦いぶりが見事でした。日本よりも力が劣ると見なされていますが、フィジカルが全然違う。日本が試合をすれば、おそらく負けるでしょう」。だから、この指揮官は「ハイレベルな舞台で戦いたければ、まずはアスリートになれと、言い続けている」のだ。
では、デュエルの強さがハリルホジッチ監督の臨むレベルに達しない時はどうするのか。その場合は「我々はプレーできません。本大会に進んだとしても、グループリーグで簡単に負けてしまう」という。やはり、デュエルの強さは不可欠なのである。
そういえば、ホームのオーストラリア戦後には長友佑都がこんなことを言っていた。
魂を込めて戦った部分、これがつまり、デュエルの強さを指すのだろう。
そこをベースとするなら、世界と戦うチームを作るうえで絶対に外せないのが原口元気だろう。アジア最終予選で原口の凄さを実感させられたのがホームのサウジアラビア戦、40分のシーンだ。
前線でのチェイシングが及ばずサウジアラビアの選手にサイドへボールを展開されてしまうのだが、そこで足を止めず懸命に自陣まで戻り、センターサークル付近からスピードアップ。そして鋭い寄せでボールを奪い返すと、味方にボールを預けて自分はすかさず敵陣にダッシュする。結局、長谷部誠から原口めがけて蹴られたボールは長すぎてゴールラインを割ってしまうものの、その一連のプレーは圧巻だった。
「戻って、上がって、さらに戻ってというのが自分の特長。今日は切り替えが良かったし、相手が余裕を持つ前に潰せたのが一番上手くいったポイントかなと思います。(攻撃から守備へ)切り替わった後、見るだけじゃなくて取りに行けた。監督の言う、デュエルの部分を発揮できた試合かなと思います」(原口)
食らいつくという意味では、山口蛍も“戦える戦士”かもしれない。アウェーのサウジアラビア戦でこそ後手を踏む場面が多かったが、ボールへの詰めの速さ、球際の強さは長谷部以上。危機察知力を含めた守備の総合力は現代表で屈指のレベルにある。
このふたりの力を「凄いと思っている」のが小林祐希だ。17年2月の段階で、彼はサッカーダイジェストのインタビューでこう話している。
「11人全員が原口元気ぐらい走って、11人全員が山口蛍みたいに食らいつくプレーができて、個性も出せたら勝てる。難しいけど、それをできる選手が(代表に)残っていくと思います。
ハリルさんじゃなくても、元気くんと蛍くんは使われる。マジで凄いと思いましたよ。ハンパないなと。特に、元気くんはただ走っているわけじゃない。ちゃんとしたポジショニングに戻って、そこから寄せて、また出て行く。しかも、点も取っている。あれがスタンダードにならないと、ワールドカップで勝つのは難しい」