韓国代表の新監督決定! 協会幹部も認める「シン・テヨン」の人物像とは?

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ウリ・シュティーリケ監督の後任となったのは、アンダー世代の監督経験を持つ46歳

 韓国サッカー協会(KFA)が4日に技術委員会を開き 韓国代表の新監督にシン・テヨン氏の就任が決まった。

 ウリ・シュティーリケ前監督が解任され、空席となっていた指揮官の座に就いたシン・テヨン氏はどんな人物なのか。

 シン・テヨン氏は1970年10月11日生まれの46歳。現役時代はKリーグの城南一和の攻撃的MFとしてチームの黄金期を築いた。韓国代表としては23試合3得点と際立った結果は残せず、ワールドカップのメンバー入りも果たせなかったが、指導者として新たな道を切り開いた。

 2005年に現役を退いた後、08年12月に城南一和で監督代行に就任。09年から正式に同クラブの監督となると、10年にはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)制覇を成し遂げた。14年からは韓国代表のコーチを務め、2016年のリオ五輪ではU-23韓国代表監督としてチームのベスト8進出をけん引。さらに今年は自国開催のU-20ワールドカップでも代表監督を務め、チームをベスト16に導いている。

 現在、韓国代表はロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のグループAで本大会出場圏内の2位につけているが、同3位のウズベキスタンとは勝ち点差わずかに1。残り2試合はW杯出場を決めているイラン、最終戦はアウェーでウズベキスタンとの直接対決が控えているため、時間的な面も考慮すると国内の監督が有力と見られていた。

協会幹部はシン・テヨン体制を維持する意向

 同協会の技術委員会で委員長を務めるキム・ホゴン氏は、「シン・テヨン監督は代表コーチを経ているので、代表選手たちを誰よりもよく知っている。活発なコミュニケーション能力を持っており、短い時間でチームの雰囲気を高めることができる人物として評価した」と選定理由を語っている。

 指導者としての実績を買われたシン・テヨン氏だが、残り2試合で韓国代表をW杯出場に導くのが最低限のノルマとなる。同協会は、仮に最終予選でプレーオフ行きとなる3位に回ったとしても、「シン・テヨン監督体制を維持する」と明言。W杯出場を決めた後も続投させる意向だ。

 シン・テヨン新監督には大きな重圧がのしかかるが、裏を返せば指導者として最大の見せ場でもある。これを好機と捉え、W杯出場を勝ち取った暁には新たな道が開けるに違いない。

【了】

金 明碰●文 text by Myung-wook Kim

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images