日本を訪れる中国人旅行客が毎年増加を続けているが、その一方では日本を訪れる中国人に対して「快く思わない」中国人も少なからず存在する。こうした中国人たちは「買い物をしたいなら中国国内で買い物すべき」、「桜が見たいなら、中国国内の桜の名所を訪れるべき」などと主張する。(イメージ写真提供:(C)Rafael Ben−Ari/123RF)

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 日本を訪れる中国人旅行客が毎年増加を続けているが、その一方では日本を訪れる中国人に対して「快く思わない」中国人も少なからず存在する。こうした中国人たちは「買い物をしたいなら中国国内で買い物すべき」、「桜が見たいなら、中国国内の桜の名所を訪れるべき」などと主張する。
 
 中国メディアの今日頭条は26日、中国経済の発展に伴い、中国人もますます豊かになっていると伝え、「日本へ旅行に出かける中国人が増えているが、日本にある観光地と同等のものが全て河南省にある」と主張し、わざわざ日本を訪れることに反対する記事を掲載した。
 
 記事は、「国外の観光地は本当に中国国内の観光地より優れているのか」と疑問を投げかけつつ、河南省にある観光地だけでも、日本の観光地には到底負けないと主張。たとえば、日本の桜並木については「河南農業大学に桜の小道がある」としたほか、美しい田園風景や温泉も河南省にはあると主張した。
 
 また、京都の金閣寺についても「河南省には嵩山少林寺があるではないか」と主張。少林寺は確かに有名であり、世界的に知られる観光地となっているが、金閣寺と少林寺とでは違いのほうが大きいように思える。しかし、「金閣寺を見るために日本を訪れるならば、世界的に有名な少林寺を見に河南省を訪れるべき」と主張した。
 
 確かに観光地という視点だけで見れば、河南省にも優れた観光地や景勝地は数多く存在する。だが、旅行は観光地を見ることだけが目的ではなく、他の文化を体験し、見聞を広めることも旅行の重要な意義の1つであろう。また、中国人旅行客にとっては買い物も訪日目的の1つに数えられるが、日本であれば中国と違って偽物をつかまされる心配もなく、安心して買い物できる。
 
 この記事の主張に対し、中国のネットユーザーからは「河南人には日本と同じ国民の民度があるというのか」、「日本はサービスの質が高く、清潔で、秩序があって文明レベルが高くて、治安も良く、調和のとれた社会がある。これは全部、河南省にはない」といった意見が寄せられていた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Rafael Ben-Ari/123RF)