10日、TBS「S1」では、野球解説者・桑田真澄氏がゲスト出演。球団ワースト記録を更新する13連敗を喫し、同日の北海道日本ハムファイターズ戦でも逆転負けをした巨人に、3つの提言を行った。番組冒頭、「特効薬はありません」という桑田氏が語った提言は以下の通りだ。

・育成システムの再構築が必要

「過渡期だと思う。ジャイアンツは毎年優勝を求められるんですが、実際には難しい。今のジャイアンツを見てみますと主力の年齢は上がり、若手が伸びてきていない。今年は世代交代のタイミング、そういうサイクルなんだということを周りは理解するべき。

高卒生え抜きは、坂本(勇人)君だけの状態。(高卒の生え抜きがチームを支えると)色んなメリットがあるんですが、一つは過渡期がなくなる。若手を時間かけて育てるというのを指導者も学ぶ。その選手が一軍で活躍していくと、指導方法も自信持ってできます。ドラフトの戦略にも繋がっていきます。若手を育成するシステムや戦略も再構築する必要がある」

・低迷している時こそ「火」

「田口(麗斗)君だけじゃなく、投手陣に贈りたいのは風林火山という言葉。戦国武将・武田信玄が用いた言葉なんですが、今日の田口君見てても淡々といつもと同じように投げてる。やはり、チームが低迷している時は、ピッチャーが感情を火のように露にして激しく投げるとか、三振に打ち取った後にベンチに素早く帰って、いい守りのリズムを攻撃に繋げる。ちょっとした工夫ですよね。そういったものを取り入れていくのも一つの方法」

・犯人捜しをせず心を1つに

「一致協力という言葉を贈りたい。どうしても低迷している、連敗している時は、負けた犯人捜しをしてしまう。10対9で負けると投手陣何やってんだと。1対0で負けると何で打たないんだと。今日のような試合だと何であそこでピッチャー替えたのとか、采配にも文句を言ってしまう人もいますし、そういう雰囲気がベンチやロッカーに充満していく。もう一度原点にかえって、野球というスポーツは相手よりも1点多く取れば勝てる。ですから、今日の試合でみんなで取った得点を、みんなで一致団結して守り抜く。そういう気持ちでプレーしていってもらいたい」