[OH!バンデス-宮城テレビ]2016年12月6日の放送では、仙台市営地下鉄東西線の開業から1年たち、現状と課題について放送されました。東西線は西側の八木山動物公園駅から、仙台駅を経由して、荒井駅へと向かう約14キロの路線です。


仙台市地下鉄2000系電車(Toshinori babaさん撮影、Wikimedia Commonsより)

薬師堂駅周辺から仙台市内中心部へのバスは、地下鉄開業前は直行便でした。しかし現在は、地下鉄への乗り継ぎを促すため、ほとんどのバスが薬師堂駅止まり。駅近くの町内会長は、「非常に不便だ」と話しています。

利用者数は見込みの6割

町内会長によると、「地下鉄の乗り換えは高齢者にとってわかりづらく、バスを降りてからホームまでの距離があるので非常に不便である。また、バスはこのままでいくと無駄な路線ということで、利用客が少ないことからもっと本数を減らすなど、ますます使い勝手が悪くなってしまうのではないか」と心配していました。

東西線では現在、1日平均4万9000人あまりが利用していますが、開業前に見込んでいた利用者(8万人)の6割程度とあって、乗客数の低迷が課題となっています。

特に仙台駅から東側の利用者が低迷しており、期間限定の無料バスを運行するなど、利用促進に向けた方策を模索している途中です。

そんな中、荒井駅の周辺では、多くの住宅が建築または建築予定として、再来年までに約7500人の計画人口が見込まれます。住宅の他、医療施設や警察署、ホテルなどの整備も進められています。

さらに、最大1500人が収容できるライブホール「アライライブホール(仮)」を市の助成金を活用して建築中で、こけら落としは来年5月の予定となっています。

東西線沿線の開発が徐々に進む一方で、利用者の確保や利便性の向上には、まだ大きな課題が残っているんですね。(ライター:長沢あきこ)