2016年12月6日、北海道稚内市にある稚内サンホテルの公式アカウントから、次のような写真付きのツイートが投稿され、注目を集めた。

写真には、1頭の鹿、エゾシカだろうか。背景には、雪が積もった駐車場、稚内サンホテルの施設のようだ。「本日のご宿泊をお断りしたお客様」というコメントが添えられている。

これには14000を超えるリツイートがあり、今も拡散している。

「それはシカたないですね」「シカトはかわいそうですね、、、」


エゾシカ（100yenさん撮影、Wikimedia Commonsより）

冒頭のツイートには、こんな声が寄せられている。

「それはシカたないですね」「泊まれなくてシカえしされませんか？？」「シカトはかわいそうですね、、、」「予約の名簿に載ってなかったのかしら？」などなど、まるで笑点のようなコメントが寄せられている。

そこでJタウンネット編集部は稚内サンホテルに電話して、話を聞いてみた。電話で答えてくれたは、ツイッター公式アカウントの「中の人」である。

「あ、シカのことですか？あまりに反響が大きいので、驚いているんですよ」と中の人。「町中でエゾシカが歩いているのは、稚内では日常茶飯事なんです、とくに夏場はね。冬こそ珍しいですが......」

エゾシカは北海道に棲息する野生のシカ。北海道ではエゾシカの増加により、天然林・牧草地・畑での食害や自動車事故なども多発し、問題となっているという。

12月8日、稚内サンホテルの公式アカウントからは、次のような写真付きのツイートが投稿されている。

なんと、今度はキタキツネである。「シカのツイートがあまりに過熱気味なため、沈静化する目的で、今度はキツネにしてみました」と中の人。「しかし、けっして動物シリーズを狙っているわけではありません」。

確かに冬場は、エゾシカやキタキツネにいつも出合えるわけではないらしい。

では、冬の稚内のメインイベントは何か、聞いてみた。「来年2月25日・26日に開催されるJAPAN CUP 2017 第34回 全国犬ぞり稚内大会です」。道内外から多くの観光客が押し寄せるという。早めに予約を入れておかないと、宿泊を断わられるのも「シカたない」らしい。

エゾシカ、キタキツネ、犬......、やはりなぜか動物つながりのようだ。