そのため、社員の育成には特に力を入れています。人材紹介の経験者でも未経験者でも最初の1カ月はみっちりと研修を受けてもらい、コンコード流のキャリアコンサルティングを身に付けてもらいます。

 相談者のキャリア戦略をどのように考えていくのか、クライアントの採用活動をどのように支援するのかなどの一連の具体的なノウハウが学べるように、膨大な量の研修資料に基づいて一つ一つ丁寧に扱っています。

 当社のクライアントは難関企業ですので選考対策も重要です。相談者が実力を発揮できるように準備段階でのサポートもコンサルタントの大切な仕事ですので、その手法に関する研修も行われています。 当社では、人材紹介の経験者、未経験者を問わず、結果を短期的に求めることは一切ありません。担当している相談者がすぐには転職しないこともありますので、早期には売上があがらなくても、何の問題もありません。

 逆に、入社後すぐに売上をあげるコンサルタントもいますが、だから評価するということもありません。あくまでも相談者にとってベストな支援をすることが求められ、結果ではなくプロセスこそが重視されます。

 他の人材紹介会社との違いの一例を挙げるとすれば、多くの紹介会社ではリクルートやビズリーチなどが提供している求職者データベースを利用していますが、当社では利用していません。相談者からの紹介、当社ホームページや当社の書籍を読んだ方などを中心に、多くの相談者がいらっしゃいますのでスカウトメールを送る必要がないからです。

 また、スカウトメールを送る業務はコンサルタントにとって負担が非常に大きい上、一人の求職者に複数の紹介会社から大量のメールが届くため実際に面談やクライアントへの紹介につながらないことも多く、効率的とは言えません。

 また、テレアポなどの新規の求人開拓を当社コンサルタントはほとんど行っていません。長いお付き合いの相談者が企業の経営幹部や採用責任者となり、採用に関するお問い合わせを頂くことが非常に多くなりました。さらに、メディアへの寄稿や書籍の出版、講演活動などを通じて、新規企業からの問い合わせも多数頂いています。

 会社としてしっかりと育成体制を整えたり、マーケティングを行ったりすることで、コンサルタントが相談者やクライアントのサポートに集中できる環境を整えられるように尽力しています。 オフィス環境を重視する一つの理由は、相談者との関係構築に大いに役立つからです。相談に来ていただく際に便利な場所ということで、以前から大手町・丸の内エリアにオフィスを置いています。

 相談者が安心してキャリアの話ができる快適なスペースを用意することで、コンサルタントとの関係づくりにも良い効果が出ています。

 当社には、外資系企業の経営者やコンサルファームのパートナーといったエグゼクティブがご自身の転職や自社の採用の相談にいらっしゃいますので、洗練されたオフィスであることも大切です。

 もう一つの理由は、利便性やデザイン性など様々な点から優れたオフィスで、社員には楽しく働いてほしいと思っているからです。エグゼクティブコンサルタントの仕事は相談者の人生に大きな影響を与える、とても意義のあるものです。

 仕事の場もそれに相応しいものにしたいと考えています。入居している大手町グランキューブの地下1階には、温泉を活用したフィットネスクラブが併設されています。

 毎朝トレーニングをしてから出社しているメンバーもいます。健康面にも気をつけながら、みんなで楽しく、長い間一緒に働いていければと思っています。 人材紹介事業では10月にも新しくメンバーが加わりますが、引き続きコンサルタントの増員を進めていきたいです。応募のために何か特別なバッグラウンドが必要ということではありませんが、プロフェッショナルとしての誠実さや自己管理能力の高さは欠かせないと思います。