「日本代表でプレーした190cm以上の選手」

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17日から実施されている日本代表のGK合宿で、ヴァヒド・ハリルホジッチ監督が「現代フットボールでは、まず190cmないと良いGKとは言えない」と発言し、大きな話題となっている。

監督が伝えたかったのはあくまで理想の話であるが、現代のスポーツで「身長」という先天的な要素がプロとして成功する大きな判断材料となっているのも事実であろう。そこで今回は過去、日本代表でプレーした経験を持つ190cm以上の選手を紹介しよう。

※招集のみの選手は割愛し、身長は現役の選手は公式データ、引退した選手はWikipediaなどを参照とした。戦前の選手など、正確な数字が判明しなかった選手もいる点はご了承いただきたい。

松浦 敏夫

身長:190cm

日本代表:22試合6得点

現役時代の所属:日本鋼管

日本サッカーが「冬の時代」と呼ばれた1980年代に国内リーグで2度得点王に輝いた大型ストライカー。

1981年、ジャパンカップ(現キリンカップ)で代表デビューし、その後、ロサンゼルス、ソウル五輪予選、アジア大会など22試合に出場し6ゴールを決めた。

当時の代表には早稲田大学の先輩で同じく長身FWだった原博実氏が君臨しており、レギュラーにはいたらなかったが、身長190cm以上で初めて日本代表の試合に出場した選手としてその名を刻んだ。

なお、現在はJリーグのマッチコミッショナーを務めている。

平山 相太

身長:190cm

日本代表:4試合3得点

現所属:FC東京

名門国見高校で、高校サッカー選手権史上初となる2年連続得点王に輝いた平山。

U-18時代から各年代の代表に名を連ね、2度のワールドユースと2度の五輪も経験、「日本のサッカー界を担う大型センターフォワード」として期待された。

高校卒業後、一度はプロの誘いを断り筑波大学へ進学するが、自分が成長していないことに危機感を抱き、2005年夏、元ジェフ市原(現千葉)の選手で現在はアヤックスの監督を務めるピーター・ボスが指揮官を務めていたオランダのヘラクレス・アルメロへ移籍。当時の年齢(20歳)としてはオランダの有望な若手でもなかなか難しい8ゴールを決め、大きな期待を集めた。

翌シーズン開幕後に新指揮官と上手くいかず退団すると、FC東京加入後も燻っていたが、2010年1月にA代表初招集。イエメンとのデビュー戦でいきなりハットトリックを記録する離れ業を演じている。

高桑 大二朗

身長:190cm

日本代表:1試合0得点

現役時代の所属:鹿島アントラーズ、ベガルタ仙台、東京ヴェルディ1969、徳島ヴォルティス、横浜マリノス

鹿島アントラーズの黄金時代を最高峰で支えた大型GK。

日本大学高校を卒業後、1992年に横浜マリノスに入団するが出場機会を掴めず、1996年に鹿島アントラーズへ。1998シーズンからレギュラーポジションを掴み、チームの三冠やベストイレブンを獲得した。

その後、試合中に負った怪我で曽ヶ端準に正GKの座を奪われたが、仙台時代にはJ1昇格に貢献。2009年、徳島ヴォルティスで現役生活に終止符を打った。

日本代表での出場は2000年に行われたアジアカップ・カタール戦での1試合のみだが、日本代表として190cm以上で最初に出場したGKとなった。

ハーフナー・マイク

身長:194cm

日本代表:18試合4得点

現所属:ADOデン・ハーグ(オランダ)

日本代表史上最も長身の選手は、1980〜90年代に日本リーグ・Jリーグで活躍したGKディドを父親に持つハーフナーだ。

プロデビューしたマリノスでは活躍できなかったが、J2のサガン鳥栖で得点王に輝き脚光を浴びると、ヴァンフォーレ甲府でもゴールを量産。2011年8月、かつて長身のビアホフを3トップの中央に据えたザッケローニ監督の日本代表に追加招集で初参加、同年10月のタジキスタン戦では2得点を記録し、瞬く間に注目株となった。

その後は海外へと渡り、現在もADOで活躍中。代表からは2013年10月以来遠ざかっているが、父の祖国オランダから虎視眈々と復帰を狙っている。

今回の合宿に呼ばれた195cmの林彰洋、196cmのシュミット・ダニエルが代表デビューを果たした場合、ハーフナーを抜いて一気に最長身の選手となる。近い将来、記録の更新があるだろうか。