【コレでおさらば】夏の車内暑さ対策はコレだ!

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外から水をかけるだけでも有効

炎天下に駐車しておくと、最高で60度近くにも達するというクルマの車内……。この高温地獄を少しでも涼しくするのには、どういう手だてが有効なのか。

・IRカットフィルム

まずおすすめできるのはIRカットフィルム。IRとは、太陽光線の中でも熱エネルギーの高い近赤外線のことで、そのIRをカットして車内温度の上昇を抑える断熱フィルムが登場している。

IRカットフィルムには、近赤外線吸収剤をコーティングしたタイプと、フィルムに金属を使用して、太陽光を反射させるタイプの2種類がある。

このうち、コーティングタイプは可視光線透過率が高いので、フロント3面にも利用できるというのが大きな長所。

フロントガラスとフロント左右窓の可視光線透過率は、70%以上ないと保安基準をクリアしないが、このタイプならOK。

UVカットフィルム(ガラス)もジリジリした焼けるような暑さのカットにはもちろん有効だが、車内温度の上昇を防ぐという意味では、このIRカットフィルムがさらに有効。

IRカットフィルムを貼ると、エアコンの効きが体感できるほど向上し、それに伴いエアコンの負荷も低減するので、エンジンのパワーロスも減り、燃費向上の効果もある。ただし、フィルムなので品質次第で、夜間に光が滲んで見えたりするケースも稀にあるので、購入時は施工業者とフィルム選びは慎重に。

・サンシェード

月並みではあるが、サンシェードは非常に有効。車内でもっとも高温になるのはダッシュボードで、最高では80度にもなると言われている。このダッシュボードに熱がたまらないように、フロントガラスにサンシェードをかけ日陰を作っておくだけで、立派な車内温度上昇防止方法になる。

・水をかける

即効性があるといえば、ルーフや前後左右のガラスに、ホースやバケツ、ペットボトルなどで、水をザーッとかけること。強制水冷の効果は大きいので、水を汲んだ2リットルぐらいのペットボトルを常時クルマに積んで置くと、いろいろ重宝する。

・濡れたタオル

濡れたタオルで、ダッシュボードやドアの内張りの上部など、太陽熱を吸収しているインテリアを拭いて、粗熱を取ってやるのもけっこうおすすめ。

正しい使用方法を守ればアイテム系も使える

・冷却スプレー

熱々の車内の温度を一気に下げるアイテムとして、注目を集めているのが、「車内用冷却スプレー」。シューっと車内にスプレーするだけで、10度ぐらい室内温度が下がったというデータもある。

しかし、可燃性ガスのLPGが成分に入っていて、スプレー後は火気厳禁。当然のことながら、夏は「車内放置厳禁」。消臭抗菌効果も期待できて、価格も手ごろ(1回5秒噴射で約20回=420ml、約1000円)なのだが、常時クルマの中に置いておけないとなると、ちょっと出番が限られる……。

・ドアの開閉

裏技の定番(?)。助手席側の窓(できれば後部座席)を開けて、運転席のドアを4〜5回開け閉めする冷却法。道具も準備もいらず、50度以上に熱せられた室内温度を、数秒で外気と同じぐらいの30数度にまで下げられる。覚えておいて損のない熱対策だ。

・デンソー クール&ウォームクッション

あの電装が開発した製品で、シートの下についているファンが、エアコンから出る冷風をクッション内に取り込み、座面や腰まで空気を送ってムレを低減するクッション。取り付け固定も簡単で、冬は座面にレイアウトされたヒーターで温かい。

オールシーズン使えるもので、実勢価格は1万円前後(オープンプライス)。オプションのACアダプターを使えば、クルマの車外以外のオフィスや自宅のイスなどにも利用できる。

・その他

なるべく日陰に駐車する。購入時に濃色車を避け、白系のボディカラーを選ぶ。窓をちょっとだけ開けて駐車する(盗難、いたずら、虫の進入などのリスクあり……)などもあるが、やれることは限られている。

車内温度を下げる暇なく出発しなければならない時は、窓を全開、エアコンも外気導入で全開にして、3分ほどそのまま走り、熱気を追い出してから窓を閉めてエアコンを内気循環にし、適切な温度設定にするというのもひとつのコツ。あの手この手で、少しでも快適な夏のカーライフを送ってください。

(文:藤田竜太)