【米国はこう見ている】オンドルセク、ヤクルト退団時の胸中明かす 「ツイてない日だった」
燕退団の右腕、オリオールズで快投デビュー「ここに来て良かった」
ヤクルトを退団してオリオールズに入団したローガン・オンドルセク投手が30日(日本時間31日)、敵地ブルージェイズ戦でデビューし、1回を無安打無失点1奪三振と好投した。2年ぶりにメジャーの舞台に戻った右腕は、地元メディアに対して「ここに来て良かった」と胸中を明かしている。
6点ビハインドの場面で3番手としてマウンドに上がったオンドルセクは、2010、11年の本塁打王バティスタを左飛に仕留めると、昨季のMVP打者ドナルドソンは、83マイル(約134キロ)のカットボールで空振り三振。最後は通算297本塁打のエンカーナシオンを95マイル(約153キロ)の直球で投ゴロに打ちとった。
地元紙「ボルティモア・サン」によると、右腕は試合後に「ここに来て良かった。僕にとって素晴らしい機会だし、チームも好成績を残している。準備は出来ているよ」と話したという。
ヤクルト入団以前は、レッズで5シーズンを過ごし、21勝11敗2セーブ、防御率3.36の成績を残していただけに「様々な球種を投げるんだ。カットボール、スプリットを投げるのは好きだし、カットボールを習得してからはキャリアを通じてこういうピッチングをしてきた。日本でも実践したけど、上手くいったと思う。ここでも通じることを願っているよ。続けていきたいね」と、今後の投球にも自信をのぞかせている。
ヤクルト退団時の胸中明かす、「ツイてない日だった」
昨季ヤクルトに入団したオンドルセクは、セットアッパーとしてリーグ優勝に大きく貢献。今季はクローザーに就任し、30試合登板で3勝1敗11セーブ、防御率2.45と安定した活躍を見せていたが、6月26日の中日戦で首脳陣に暴言を吐いたとして自宅謹慎処分に。その後、謹慎は解除されたが、7月17日に家族とともにアメリカへ帰国し、21日に契約解除。27日には自由契約選手としてNPBから公示され、29日(同30日)にオリオールズがメジャー契約を結んだことを発表していた。
記事では「突然、彼がセントラル・リーグのヤクルトから旅だったことはいくらか不可解である」と指摘。オンドルセクが「物事の運びが面白いね。日本ではちょっとした、いさかいがあったんだ。これが明らかに僕らを決別させた。だから、僕は米国に戻る機会を得た。そしてこの機会を生かしたんだ」と話したことも紹介している。
さらに、右腕は記事の中で「ツイてない日だった。その後、ちょっと腹が立ったけどね。物事が次第に大きくなっていって、彼らは決断したんだ。その時の状況を好ましく思っていなかった。要するにそういうことだよ」と、ヤクルト退団直前の自身の胸中についても明かしたという。
思わぬ形で日本を離れ、メジャーで2年ぶりにキャリアを再スタートさせたオンドルセク。ア・リーグ東地区で優勝争いを繰り広げるオリオールズで、存在感を見せることは出来るだろうか。