21日放送、テレビ朝日「報道ステーション」では、今季のJリーグで23ゴールを挙げ、3年連続得点王に輝いた川崎フロンターレ・大久保嘉人に行ったインタビューの模様を伝えた。

10月4日、ガンバ大阪戦で2ゴールを挙げ、得点ランキングで単独トップに立った大久保は、その約1週間後、自身のインスタグラムで息子3人と坊主頭になった姿を公開しファンを驚かせた。

その理由は、抗がん剤治療を必要とする胞状奇胎で闘病中の妻・莉瑛さんに向けてのもの。
「おでこがおかしいでしょ?」という大久保は、「中学校、高校と富士山って呼ばれてて。おでこが富士山だから。すごい懐かしいって思うのと、白髪が増えたから年とったなっていうのとでちょっと複雑」とおどけてみせた。

坊主については「(抗がん剤治療で)髪の毛が抜けるかもって言われたんで」と切り出した大久保。「女の人で抜けるのはキツイなと思って。絶対奥さんはキツイはずだったんで、その前に子供達と皆で坊主にすれば、笑って“自分も抜けてもいいや”って思えるかなと。“とりあえず先に俺がやっとくわ”みたいな」と言葉を続けた。

また、大久保は妻への想いが得点を獲るモチベーションにもなったという。

「テレビを病院じゃ見られないんですけど。点を獲らないと携帯では名前が出ないじゃないですか、得点者・大久保嘉人って。それだけでも違うんで。点を獲って名前を残さないといけない」。

こう語った大久保は、「(莉瑛さんは)おめでとうって言ってました。最後の何カ月かはずっとプレッシャーの中で戦っていたので、いなくなってありがたみがわかりました。“あなたはサッカーだけ頑張ってね”っていう環境を整えてくれている。それがなかったら俺はこんな感じだからダメだったと思います」としみじみ。

インタビューの最後に、大久保と莉瑛さんとでどちらが強いかと訊かれるや、「俺が強いでしょ」と言いながらも、お小遣い制だというJ1得点王は「最近、勝手に缶から(お金を)取る。チョロっとね。バレない程度」と言って周囲を笑わせた。