ハイボールからゴールを奪うという戦術を持っていないのか…

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5日に発表されたメンバーに、うれしい名前がありました。金崎夢生は好調を維持していましたし、ヤマザキナビスコカップでもしっかり結果を出したのが、今回の5年ぶりの招集に繋がったのだと思います。

その一方で、同じ鹿島の柴崎岳が招集されませんでした。ですが柴崎の才能は誰しも認めるところです。去年、ベネズエラ戦で代表初出場すると、素晴らしいゴールを決めてみせました。

ただ、見ていて今は疲れがあるように思います。柴崎本人のパフォーマンスではないでしょう。そういう時に代表から外されるのは、僕も経験しました。

どうしても焦ってしまうと思います。ですが、ここで無理をするよりも、しっかりリーグ戦に集中したほうが、柴崎のためです。本人もきっとわかっているでしょうから、ここはそっとしておいてあげるのがいいのではないでしょうか。

そしてもう1人、ハーフナー・マイクも招集されませんでした。今回は芝の状態がよくないことが十分考えられるため、僕は呼んでよかったと思います。調子のいい選手を入れるというのが代表チーム。なぜハーフナーを試さないのか僕にはわかりません。

こういう状況でもリストに名前を入れていないということは、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督はハイボールからゴールを奪うという戦術を採用しないのではないかと思います。もしかしたら、そういう戦術を監督の選択肢として持っていないのではないかとも思います。

今はまだシリアのほうの勝点が多い(12点)と言っても、日本(勝点10)の消化試合が1試合少なく、焦る必要はありません。前回シンガポールに引き分けているから必勝体制としてFWを増やしたのでしょう。相手との実力差を考えて、もう一枚FWを増やしておいてもよかったと思います。

ただし、今回も勘違いしてはいけないのは、内容よりも結果が重視される試合だということです。たとえ相手との実力差があったとしても、大量得点など狙わなくても構わないのです。得点ラッシュを狙ってリスクを生んでしまうよりも、僕は2試合とも1-0で終えてもいいと思っています。

勝点3を取らなければならない試合で、しっかりと結果を出す。それが一番の目標であることを忘れてはいけません。