さいたまタワーの事業提案図3案(提供:さいたまタワー実現大連合)

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首都圏の地上デジタル放送の発信拠点となる、600メートル級の新東京タワー(仮称)の候補地のひとつである、さいたま新都心で11日夜、新タワー誘致に向けて講演会(さいたまタワー実現大連合主催)が行われた。会場には地元選出の国会議員14人(うち代理7人)、県議19人、市議14人が出席し、会場には地元住民や関係者ら550人が詰め掛け、追加席が設けられた。

 NHKと在京民放テレビ5局で構成する「在京6社新タワー推進プロジェクト」(幹事会社:テレビ朝日)は、3月28日に墨田区を新東京タワーの「交渉優先候補地」として条件付きで選定した。もう一つの候補地として、さいたま新都心を選定しているが、最終決定には至っていない。

 開会に先立ち、さいたまタワー実現大連合の代表である、上田清司埼玉県知事や相川宗一さいたま市長らがあいさつした。相川市長は、候補地周辺にさいたまスーパーアリーナなどの観光施設が充実していることを挙げ、「大逆転の可能性もあると思う」と期待した。

 また、同連合の深井明副代表は、先日行われた都議会議員選挙で「東京に新タワーを、という公約を掲げた候補者はいなかったが、(東武伊勢崎線の竹ノ塚踏切事故を受けて)踏切は直す、というマニフェストを掲げた候補者はいた」と、さいたま側と都内の候補地の誘致活動を比較し、都内でのタワー誘致活動に疑問を呈した。

 あいさつに続き、神戸大学の重村力教授らがタワーの歴史や防災上の意義などを講演し、聴衆は熱心に耳を傾けていた。【了】

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