米カリフォルニア州モンテレー・パーク市では、職員が中国人利用者のために頭を痛めているという。入館して大声で話す。携帯電話の呼び出し音が鳴る。今度は携帯に向かって話し始める。図書を切り抜く、食事をしながらページをめくり、飯粒などを残す。風邪をひいても読書に「励み」、本に鼻水を垂らす人もいるという。中国新聞社が米国での報道を引用して報じた。

 同図書館には「お静かに。携帯電話は使用しないでください」と掲示しているが、おかまいなしだ。騒ぐ。そして大声で話す。静かに自己啓発にいそしむべき場である図書館での「迷惑行為」は、良識的な利用者にとって不愉快この上ない。傍若無人の振る舞いをする中国人利用者を、「白目でにらむ」人もいる。全く動じない。

 職員が注意して、やっと「自分はルール違反なことをしていたのか」といった表情を示すという。図書館職員は「毎度のことで、珍しくもなんともありません」と説明した。閲覧用の新聞を中国人利用者が奪いあい、ケンカを始めることもあるという。

 中国人利用者とて、向上心に突き動かされて、図書館に足を運ぶ人も多い。書物を熱心にひもとく。その後がいけない。感心した文句があれば、アンダーラインを引く。感想を書き込む。それだけならまだよい。ページを切り抜いて持ち帰る。“知的作業”に熱中していたせいか、図書館職員が「物理的に制止」するまで、一心不乱に切り抜きを続けていた利用者もいたという。

 料理本に熱心に目を通していた利用者もいた。利用者が去った後、レシピ部分が「天窓」になっていた。

 図書館職員によると、風邪を引いたのかページの上に鼻水を垂らしながら本を読んでいる利用者もいた。それ以上に本を汚されるのが、貸し出した際だ。本が返却される。職員が点検する。するとページとページが「飯粒」や「汁」で“接着”されている。

 本を返却に来る途中、テイクアウトの中華料理を買って、同じカバンに入れていた利用者もいた。料理の容器から汁が大量に出て、図書館の本が「おひたし」状になった。図書館職員が「この本はもう使えません。弁償をお願いします」と言うと、中国人利用者は猛烈な剣幕で、「ありとあらゆる反論」をはじめた。

 同図書館では利用者にできるだけ気持ちよく利用してもらうため、本の修繕にも力を入れているが「尋常ではない支出」を必要とするようになったという。

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◆解説◆
 中国新聞社はかなり早い時期から、中国人のマナー、特に旅先や海外における「品格なき振る舞い」の記事に力をいれてきたメディアのひとつだ。上記記事も問題を提起して、自国民に改めて考えてほしいとの願いを込めたものと理解することができる。(編集担当:如月隼人)