ミランのバルバラ・ベルルスコーニ代表取締役が、スペイン『Vanity Fair』のインタビューで、彼女のサッカーの哲学について話している。私生活についてはあまり話さず、政治については多くを述べた同代表取締役は、次のように語った。

「これは、まだやるべきことがたくさんある拡張分野なのよ。数えきれない活動が同時並行であって、たくさんの利益を生み出すことができる。ユニフォームの販売やスポンサー契約などね。大事なのはタイトルを獲得することだけではなく、お金を生み出すことよ」

オーナーの娘でもあるバルバラ代表取締役の視点は明確で、理解のできるものだ。商業分野を担当している彼女の目標は、これまで親会社フィニンヴェストが補てんしてこなければいけなかったミランという会社が、自力で経営できるようにすることだ。

お金がなければ、あるいはかつてのように市場を支配する可能性を持たなければ、タイトルを獲得することも不可能だということに、サポーターも気がついているだろう。

ただし、サポーターの視点が異なるのも明白だ。ミランの旗を振りかざす者にとって、確かにお金を生むことも必要だが、それはミランがタイトルを獲得できるような選手たちを買うことのためだけでなければならない。本当に大事なのはタイトルなのだ。

そして、サポーターにとっては残念なことに、今季の不振に続いて、夏のマーケットの見通しもかつてのような栄光あるものではない。

オーランドとMLSに惹かれているMFカカーの退団の可能性は以前から話題となっており、MFアデル・ターラブの買い取りも騒がれている。DFアディル・ラミも同じだ。

両選手の買い取りには、総額1400万ユーロ(約19億8000万円)が必要だ(半額ずつ)。ターラブがゴールを決めてきたことで、QPRに求めるディスカウントの可能性も下がっている。一方で、ミランは大金を支払える状態ではない。お金を生むことが本当に重要なのは、疑いないことだ。