約3万円前後という非常に低価格なノートPCであるChromebookが大幅にそのシェアを拡大していることがアメリカの調査会社によるデスクトップPC・ノートPC・タブレット端末の全米シェア調査結果によって判明しました。

U.S. Commercial Channel Computing Device Sales Set to End 2013 with Double-Digit Growth, According to NPD
https://www.npd.com/wps/portal/npd/us/news/press-releases/u-s-commercial-channel-computing-device-sales-set-to-end-2013-with-double-digit-growth-according-to-npd/

調査会社NPDグループは、2013年1月から11月までの間に全米流通ネットワークで販売されたデスクトップPC・ノートPC・タブレット端末の台数を調査し、販売シェア率を算出しました。

調査結果からは、デスクトップPC・ノートPC・タブレット端末で合計1440万台が販売され、2012年比で25.4%と急激に増加したことが明らかになりましたが、NPDによると、その大きな原因はタブレット端末の販売台数が急増したためとのこと。

また、調査結果は、タブレット端末のシェアが急拡大している一方で、デスクトップPCだけでなくWindowsノートPCが昨年に比べて大幅にシェアを落としていることを明らかにしています。デスクトップPC・ノートPCともに昨年に比べて販売台数自体は増加したものの、全体のシェア・割合としては結果的に下落しており、タブレット端末の爆発的な増加が原因となっています。

しかし、このような傾向の中、Googleが開発したChrome OSを搭載しているノートPCChromebook」だけが例外的にシェアを拡大しており、Chromebookの大躍進が際立つ結果となっています。


2012年に1%にも満たなかったChromebookは、2013年に販売台数を大幅に伸ばし、ノートPCの21%のシェアを占めるようになりました。Chromebookのシェアアップ率は、タブレット端末などを含めても最大とのことです。なお、Androidタブレット端末の躍進によってシェアを落としたAppleのiPadですが、タブレット市場の59%のシェアを死守しています。

NPDのスティーブン・ベイカー副社長は、2013年はChromebookやWindowsタブレットといった新しい端末の登場でコンピューター市場が拡大したと総括しつつ、長年、Windowsが維持してきた支配的な立場が揺らぎつつあると指摘しています。

アンチGoogleキャンペーンに熱心なMicrosoftは反Chromebookキャンペーンを展開し、CMでしきりにChromebookの欠点を訴えてきましたが、アメリカのユーザーはその声に耳を傾けることはなかったようです。

Chromebook: Everything you need? - YouTube


Googleは2014年も積極的にChromebookの販売を強化していくことが予想される中、Windows XPのサポートを打ち切る予定のMicrosoftにははたしてシェアを挽回する秘策があるのか。さらにはAppleが明らかにした「2014年の大きな計画」によっては端末シェアに大きな変化が起こるのか。2014年もますますコンピューティング端末のシェア争いから目が離せません。