韓国釜山で一晩に8人が自殺、著名人の相次ぐ自殺が影響か

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元巨人の韓国人投手、チョ・ソンミンの自殺に衝撃が広がるなか、韓国・釜山で一晩に8人が自殺するという前代未聞の事態が発生した。

大きな影響力を持つ著名人の自殺は、その後テレビなどを通じて否応なしに国民の耳に入るため、自殺予備軍を触発させる悪い影響を与えているとの意見も出ている。

チョ・ソンミンが自殺したのは6日未明。この翌日となる7日には、釜山だけで8人が自殺した。午後1時48分頃、釜山のあるモーテルで50代の男性が自殺しているのが見つかった。午後6時50分ごろには、息子2人を自殺で亡くした60代の女性が、孫を残したまま自殺。同じ頃、うつ病を抱える50代の女性、事業失敗を悲観した50代の男性も自ら命を絶った。

午後8時50分ごろ、離婚後に1人で暮らしていた60代の男性が遺書を残して自殺。午後10時半には、20代の男女3人がワンルームで練炭自殺を図り、救急隊が発見した時にはすでに死亡していた。

このような相次ぐ自殺について、韓国では「ウェルテル効果」ではないかと指摘されている。ウェルテル効果とは、著名人の自殺報道に影響されて自殺が増える現象のこと。釜山市自殺予防センター長は、「ウェルテル効果による模倣自殺は、自殺の兆候がある人に『社会的、経済的にも私より良い位置にいる人まで苦労し、死を選んでいる』という否定的な思考を植え付ける」と指摘した。

一方、チョ・ソンミンの元妻で韓国の人気女優チェ・ジンシルは08年に自殺、元妻の弟で人気俳優のチェ・ジンヨンも2000年に自殺している。また、今年に入ってからは、1月2日にドラマや映画の制作を行うエンターテインメント会社の代表が自ら命を絶った。

参照:MKニュース
参照:ノーカットニュース

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