9日、複数の韓国メディアは、旧日本軍の地下陣地を復元した「済州島平和博物館」が、経営難を理由に、日本に売却されたと報じた。

韓国のオーマイニュースが報じた日本の某人物と交わしたとされる売却の覚書は、「博物館の資産の直接購入、代行権の所在」や、「洞窟陣地をユネスコ指定世界文化遺産(戦争遺産)に登録する」といった内容になっている。

今回の売却は博物館側が韓国の文化財庁に国費購入を要請したが、期待した条件に応じてもらえず、3月には日本の某宗教団体から売却提案もあった。

館長イ・ヨングン氏は3月に行われたインタビューで、済州島海軍基地建設の賛成団体代表になってから来客者が減ったとし、「(日本に渡すことは)死ぬほど嫌だが、仕方ない。日本人たちはここを買い取ったら、自国に不利な遺物は廃棄するだろう。国家安保のために国策事業に賛成した結果がこうなるとは思わなかった」と述べていた。

韓国のネットユーザーたちは「国民募金で買い戻そう」「こうやって歴史を隠ぺいする日本はこざかしい」「独島も売るつもりか」「済州島も日本に乗っ取られる」などのコメントを寄せ、怒りをあらわにしている。

2004年、民間が建立した同博物館は、今まで確認された最大級(2km)の日本軍地下陣地で、管内には日本統治時代関連資料が展示されている。

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