ダーウィンは1859年に発表した「種の起原」の中で、全ての生物種は共通の祖先から自然淘汰と突然変異を繰り返しながら進化した存在であると発表。神によって天地万物が創造されたとする創造論に異を唱えながらも、科学と宗教は現代もなお共存を果たしている。しかしながら、人類の起源については未だ明らかにされておらず、謎に包まれたままだ。

 そして、「我々人類はどこから来たのか?」という究極のテーマ<人類の起源>に挑んだ映画が、今夏8月24日より公開される。人類を創ったのは“神”でも“進化論”でも“DNA”でもなく、謎の答えは宇宙の果てに眠っているという大胆な解釈の元、『エイリアン』や『グラディエーター』などで映画史上に幾多の金字塔を打ち建ててきた巨匠リドリー・スコットが満を持して放つ3Dエピック・ミステリー超大作、それが『プロメテウス』だ。

 2089年スコットランドのスカイ島で発見された約3万5000年前の洞窟の壁画。エジプト、マヤ、メソポタミアなど世界各地の古代文明の遺跡からも共通のサインを発見した女性科学者エリザベスは、それを人類創造のルーツに繋がる〈宇宙からの招待状〉と仮説。巨大企業ウェイランド社から1兆ドルもの莫大な資金提供を受け、宇宙船プロメテウス号に乗りはるか彼方の惑星を目指す。2年以上の航海を経てたどり着いた前人未踏の地で、エリザベスら総勢17名の探査チームは、地球上の科学の常識では計り知れない、そして人類史を覆す驚愕の真実を目の当たりにする。

 この壮大なミッションのスポンサーであるウェイランド社は、宇宙船プロメテウス号の開発や建造資金に巨費をつぎ込んでおり、すでに死亡した社長ピーター・ウェイランンドは、<人類の起源>への純粋な興味がそのモチベーションとされている。世界各国のネットユーザーを中心に話題を集めている「PROJECT PROMETHEUS」という名のサイトでは、このウェイランド社の企業理念、会社概要、沿革、商品紹介、そして劇中で描かれている今回のミッションの目的など事細かに記載されており、多数の特別映像がサイト内で公開されている。それらは本編で使用されないにも関わらず、細部にまで徹底した完成度の高さと、リアリティ溢れる世界観が構築されており、公開を前に早くもファンによる謎解き合戦が繰り広げられているのだ。

 「QUIET EYE」と題した映像では、本作の主人公である科学者エリザベス・ショウ博士がTV電話に向かって語りかけ、話の内容から推測すると、 科学的見解と異なるであろう事実を検証すべく、宇宙船プロメテウス号への乗船を熱望する自己アピールのようだ。このプロジェクトに対する彼女の強い意志と人類の謎への好奇心が分かる映像となっている。



 画面は左右に分割され、画面上で様々なデータ解析が行われていることから、エリザベスの身辺調査をしていると推測される。胸元に見える十字架からキリスト教信者であることが分かるが、彼女の信じる“証拠”とは一体何なのだろうか? 本予告映像と統合すると、地球外生命体からの招待状が“人類の起源”を解き明かす鍵なのかもしれない。

 また「PETER WEYLAND 2023 TED TALK」と題した映像では、ウェイランド社の創設者ピーター・ウェイランドが聴衆を前に講演を行う。スピーチは宇宙船の由来でもあるプロメテウスの神話に始まると、この映像が撮影された2023年3月現在では人工知能を造るに至っており、さらに数年で人間と同等の知能ができると述べている。



 これは、2079年4月8日とタイムコードが示す「QUIET EYE」から56年前の映像となるが、注視すると二つの映像には共通して「WEYLAND CORP」のロゴが映し出されていることに気付く。すでに彼はこの世にいないが、ウェイランド社を代表し神を自負したピーターが、無限の野心の果てに追い求めたものとは一体何だったのだろうか?

 「PROJECT PROMETHEUS」ではこれら二つの動画の他にも、様々なコンテンツが公開されており、「映画を観終わったとき、観客はまったく予想もしなかった世界を経験しているはずだ。」と自負する世界最高峰の監督リドリー・スコットのこだわりと、意気込みを感じるはずだ。人類はどこからやってきたのか、そして何のために私たちを生み出されたのか。人類最大の謎“人類の起源”に正面から向き合ったこの究極の問題作の公開前に、これらの映像で謎の答えに思いを巡らせ、更なる発見が得られることだろう。

MOVIE ENTER『プロメテウス』特集
PROJECT PROMETHEUS

プロメテウス
8月24日(金)TOHOシネマズ 日劇ほか全国拡大ロードショー
<3D/2D同時上映>
20世紀フォックス映画 配給
(C) 2012 TWENTIETH CENTURY FOX
オフィシャルサイト
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