地球上で最も高いビルであるブルジュ・ハリファのアクションに挑んだトム/[c]2011 PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.

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トム・クルーズ主演作『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』(公開中)の勢いが止まらない! クリスマスの3連休が明け、お正月映画がほぼ出そろった今、本作は堂々2週連続No.1を記録した。洋画不振を払拭するメガヒットとなった本作は、シリーズで一番面白いというクチコミ効果も絶大だ。では、どこがこれまでの作品と違うのか? 改めて本作の面白さを検証してみた。

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本作では『ミッション:インポッシブル』シリーズのルールをいくつかぶち破っている。まず、これまでならイーサンがミッションを受け取った後、そのメッセージを発したブツは5秒以内に消滅するのがお約束だったが、今回は公衆電話でそのメッセージを受け取った後、ノーリアクションなのだ。「あれれ?」とファンならきっと首を傾げるところだが、その後イーサンが電話を蹴っ飛ばし、ようやく爆破するというオチが着く。

見どころのアクションはいつも通りド派手だが、これまでと違うのは、あわや失敗!?と思いきや、すれすれに成功するというスリリングさがたまらない。地球上で最も高いビル、ドバイのブルジュ・ハリファでのアクションが話題となったが、今回ある小道具の不備により、イーサンは予想外の危険を強いられる。クールで華麗に決まるアクションも良いが、一番ドキドキハラハラするのが、ギリギリの状態で成功するアクションだ。本作では、いくつかそういう場面が登場する。

また、いつになくイーサンが人間臭さを見せるのも本作ならではだ。イーサンといえばクールで一匹狼的なキャラクターで、前3作はなんだかんだ言っても彼の一人勝ち的なオレ様映画だった。でも、今回は個性豊かな面子とタッグを組み、時には彼らに足を引っ張られ「おいおい……」となる点が実に新鮮だ。メンバーにはお笑いキャラがいるので、爆笑シーンもいくつかある。さらに、ネタバレなので内容は伏せるが、イーサンのセンチメンタルな表情が拝める点も良い。隙のなかったイーサンが、人間らしいほころびを見せることで、観客が彼に感情移入しやすくなるのだ。

実際、『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』は並みいる強豪を蹴散らすスーパーヒットとなった。先週に引き続き343館(637本)で上映され、23日からの3連休で7億1631万円の興行収入を上げ、2週連続で圧倒的No.1となった。すでに累計興収は18億7573万円と、お正月映画の中でもトップを邁進中だ。まだ未見の人は、この冬、映画館でイーサンに会いに行くことをミッションにしたい!【文/山崎伸子】

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