ホウ砂漬け豚肉16トン押収、食べれば死亡も、業者を逮捕―広東省
豚肉の味を牛肉の味に変える違法添加物「牛肉膏」問題の余韻冷めやらぬうちに、これまた信じられない食の安全問題が起こった。広東省佛山市南海検察院の検察官は20日、ある自営業者が豚肉を牛肉と見せかけて販売しようと、ホウ砂や大豆粉を混ぜて「染色剤」を作り、豚肉16トンを漬け込んで卸売りを行っていたと明かした。販売額は約23万4千元。容疑者は、有害食品を生産・販売したとして、すでに逮捕されたという。新華網が伝えた。
譚容疑者(41歳)は昨年7月、南海大瀝鎮から豚肉225キロを仕入れた。自営の加工工場でスライスした後、豚の血、ホウ砂、大豆粉、糖、塩、水を混ぜで作った「染色剤」に漬け、牛肉のような色に染め、重さは350キロに増えた。これらの「ニセ牛肉」を農作物取引所で販売した。調査員がニセ牛肉を押収した日、すでに48キロが販売されていた。品質管理部門の検測の結果、ニセ牛肉には1キロあたり3800ミリグラムのホウ砂が含まれていたことが判明した。
譚容疑者は昨年1月以降、ニセ牛肉約16トンを販売、販売額は23万4千元に達した。500グラムあたりの豚肉仕入価格と牛肉卸売価格はともに6元だが、染色剤に漬けた後、重さがぐんと増し、その分が儲けとなった。ニセ牛肉は500グラム10数元で販売されていた。
南海検察院によると、ホウ砂は食品の弾力や保水性を強める効果あり、一部の業者が肉団子、めん類、ギョーザなどに加えている。連続して摂取すると消化器を害し急性中毒になる場合がある。まら、子供や成人が一定量を摂ると死亡する場合があり、中国では食品への添加が禁じられている。(編集担当:松本夏穂)
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