インテルとローマが15日もMFジュリオ・バチスタの移籍をまとめるかもしれない。ローマのダニエレ・プラデSD(スポーツ・ディレクター)は14日夜にミラノ入りしており、インテルにはDFニコラス・ブルディッソの完全移籍と500万ユーロ(約6億6000万円)を求めている。この金額は、同選手の契約延長に向けても役立つものだ。ブルディッソの現契約は年俸300万ユーロ(約3億9000万円)で2011年までとなっている。

インテルのマルコ・ブランカTD(テクニカル・ディレクター)が提示したのは、250万ユーロ(約3億3000万円)。350万ユーロ(約4億6000万円)で合意に達することとなるだろう。交渉がまとまり次第、J・バチスタはミラノへと向かい、おそらくは16日朝にもメディカルチェックを受けることとなる。

インテルのジョゼ・モウリーニョ監督にとっては理想的なタイミングだ。同選手の加入で、24日に行われるミランとのダービーマッチを前に、モウリーニョ監督はさらなる武器を手にすることができる。同監督は昨夏から、J・バチスタのことをMFヴェスレイ・スナイデルの一番の代役だとしていた。つまり、指揮官の構想に完全に沿ったオペレーションということだ。

一方、ラツィオMFクリスティアン・レデスマの獲得に関しては、ミラノから興味深い裏話が浮上した。ブランカTDが3日前に、ラツィオのクラウディオ・ロティート会長に、500〜600万ユーロ(約6億6000万円〜約7億9000万円)とMFレネ・クリンの共同保有権というオファーを提示し、断られていたというのだ。実は同じことが、FWゴラン・パンデフの獲得時にもあった。ラツィオとの契約解除が認められる直前に、インテルはラツィオに600万ユーロと若手選手の共同保有権というオファーを提示していたのである。

インテルはもはやレデスマについて、契約解除をめぐる裁決が下されるのを待つことにしている。そしてほぼ確実に、レデスマはパンデフと同じ道を歩むだろう。近いうちに、彼は契約解除を手にするはずだ。レデスマにはフィオレンティーナ、そして特にユヴェントスが変わらず注目している。しかし、インテルは自分たちがリストのトップにいると確信しているようだ。

そして、おそらくはそうである理由も一つではない。金銭面の条件やテクニカルなことに加え、達成可能な目標も異なる。モウリーニョ監督はディフェンスラインの前にテクニックがある選手を置きたいと求めていた。レデスマはそのテクニックとキャラクターを持ち、さらにイタリアのサッカーについても深い知識を有している。

ラツィオ会長との会談が難しいことから、インテルはDFアレクサンダー・コラロフの獲得についてはストップせざるを得ないようだ。ブランカTDとマッシモ・モラッティ会長は、同選手を6月になってから獲得することを考えている。ただし、1月のマーケット終了までは日にちが残されているため、状況がひっくり返る可能性も排除はできないだろう。