イケメン揃いの劇団が描く愛
「ＬＩＬＩＥＳ」は、カナダの人気作家であるミシェル・マルク・ブシャールが描く繊細な愛の物語。１９９６年には、カナダで映画化もされ世界各国で数々の賞を獲得した。スタジオライフでの上演は、６年ぶり。刑務所という抑圧された密室の中で繰り広げられる囚人たちによる緻密なドラマと、女性役も男性が演じるスタジオライフの個性と相まって、初演時に爆発的な人気を呼んだ作品だ。
この日の通し稽古は、ＦＥＵ（フー）、ＳＯＵＲＣＥ（スルス）、ＴＥＲＲＥ（テーレ）のトリプルキャストのうち、ＳＯＵＲＣＥチームで行われた。公演は、６月１７日から７月１２日まで東京・紀伊国屋ホール、７月１８日、１９日には、新神戸オリエンタル劇場で上演される。
出演者らのコメントは以下の通り。
◆ミシェル・マルク・ブシャール（原作者）
（今回初めてスタジオライフの「ＬＩＬＩＥＳ」を観て）素晴らしく感動して気持ちが震えました。途中で２、３回涙が出たのですが、それは故郷を懐かしく思う涙でもないし、時差で疲れた涙でもなく（笑）、皆さんの演技に感動したためです（笑）。本当に皆さん素晴らしい演技でした、と心から言いたいと思います。カナダという日本から遠く離れた地で生まれた愛の物語を日本で上演していただいて非常に嬉しいです。
観て下さる方々は、もう恋愛を引退した方もいらっしゃるでしょうし、これから愛を見つける方もいらっしゃると思いますけれど、この作品を一つの愛情の形として、何か心に留めて持ち帰っていただけたり、愛について少しでもよいものだと思っていただけたら嬉しいです。
◆新納慎也（客演）
今日はリディアンヌという女性役（ＳＯＵＲＣＥチーム）を演じ、明日の初日はシモン（ＦＥＵチーム）を演じるのですが、リディアンヌを演じながら、ブシャールさんが観ているんだなと思うと、「ブシャールさんはなんで、こんなに女心がよく分かるんだろう？（笑）」と思いました。惨めで、切ない女心を今日、初めてちゃんと自分の中に感じることができたのですが、この女心を理解するのに、一カ月かかりました（笑）。シモン役は、今まで生きてきた僕の恋愛観はなんてちっぽけだったんだろうと、恋愛観を根底から覆されるような素晴らしい役です。これから、もうちょっと、ちゃんと恋愛していこうと思います（笑）。この欲望渦巻く新宿のど真ん中で本当の愛の物語を観て、恋愛感を変えて帰って下さい。
◆村上幸平（客演）
楽しいけれど、エネルギーを消耗する舞台です。もう何か燃え尽きているんですけれど（笑）、これから一回一回を大切に役者としてのすべてを込めて最後まで頑張りたいと思います。この「ＬＩＬＩＥＳ」は愛のために死ねるか、愛のために人を殺せるか、という究極のテーマが描かれていると思います。ぜひそれを堪能していただきたいと思います。
◆岩��大
劇団の代表作のひとつなので、ものすごく緊張しています。戯曲が素晴らしく、１人１人のキャラクターが際立っている作品だと思います。最後まで自分が演じるキャラクターを、原作を、キャストの皆を信じて一生懸命頑張ります。
◆松本慎也
俳優としてこの作品に携わることができるのは幸せです。この作品に出会えて愛とは何なのか教えてもらいました。観ていただいた方にきっと何かが残る公演だと思います。
■関連リンク
・「ＬＩＬＩＥＳ」 - 公式サイト
・村上幸平 - タレント情報
