倉木麻衣
 1999年12月に発売したシングル「Love, Day After Tomorrow」から記念すべきデビュー10年目に突入し、1月に発売した8作目のオリジナルアルバム「touch Me!」がオリコン週間ランキング(2月2日付)で初登場1位を記録した倉木麻衣。10th PROJECT第一弾として「10万人と“touch Me!”」を掲げ、全国各地で多くの人々との触れ合いを広めている彼女が4月1日、両A面となるニューシングル「PUZZLE/Revive」を発売した。

――2008年は10月から12月に掛けて全国ツアーを行い、「touch Me!」発売後は1月から3月に掛けて全国各地でキャンペーンを行われてきましたが、各地での反応は如何でしたか?

倉木麻衣(以降、倉木):去年はずっと全国ツアーを回っていて、今回は新しい取り組みとして、もっとリアルで新しい自分を見せていきたいと思って「touch Me!」というアルバムをリリースして。「みんなに、どう受け止めてもらえるんだろう?」という不安をずっと感じながらも、1公演ずつやってみて、みんなでライブを作り上げていってるのをすごく感じました。今までの倉木麻衣ではなく、もっと“リアルな倉木麻衣”という音楽の出し方や見せ方をしてみて、みんなからの反応もすごくリアルな気持ちで返ってきたと感じられたんですね。

ライブが終わった後、一人一人に感想を聞いていく機会があって、今までだと結構「すごく最高でした」「良かったです」というストレートに嬉しい返答を頂いていたんですけど、逆に「今度はもっとこういう歌を歌って欲しい」とか、もうちょっと突っ込んだ答えが返ってきたり。今まで倉木麻衣に興味が無かった人でも、ライブに来て好きになってもらえたのを、今回やってみてすごく感じられたので。自信を持って、リアルな倉木麻衣で、新しい自分をどんどん見せていきたいなと思える、一つの切っ掛けになったと思います。

――「touch Me!」のように、アルバム発売前に全国ツアーを行ったのは初めてですか?

倉木:今回が初めてですね。いつもだとアルバムをリリースしてからライブをするんですけど、今回はアルバムをリリースする前に、もう出来上がったそのままのストレートな気持ちをみんなにぶつけていきたいなと思って、ツアーからスタートして。自分の中では結構、大きな挑戦でもあったんですけど(笑)。

――お客さんからも、反応がよりダイレクトに返ってきたり。

倉木:そうですね。みんなも最初は「おっ!?」っていう構えがあったんですけど、段々ライブを重ねていって、逆にみんながどんどん自分のライブスタイルを吸収して、消化して返してくれているのをすごく感じて。振りもみんながその場で作ってくれたり、どんどん一体となっていけるようなライブが出来ているなと、すごく感じました。

――倉木さんって、こうして実際にお会いすると、すごくスリムな方だなという印象を受けるんですけど、「touch Me!」のツアーや年末のカウントダウンライブを観ていると、ステージを左右に何往復も走り続けていましたよね。

倉木:そうなんです。スイッチが入ったネズミのように、すっごく急に走り出したり(笑)。ライブの映像を自分で見返してみることがあるんですけど、今回はよりパワフルなステージをしていけたらなと思っていて。今までは自分の中で、しっとりとしたコーナーでみんなに歌を聴いてもらって、伝えたい想いを全面に出していきたいというスタイルがすごく多かったんです。だけど今回は本当にみんなと一緒にライブを作り上げていって、お互いがエネルギッシュに、次の日もストレスを解消していけるようなライブの空間を作っていきたいなと思って。もう体力を使うステージをやっていこうと(笑)。

――ライブ後、冷静になって映像を見て気付くくらい、ライブ中は無意識に近い状態で走っているのでしょうか?

倉木:私も元々はあそこまで何往復も走る気は無かったんですけど(笑)。オーディエンスの熱気とか、その時の雰囲気をすごく感じて、自分の中でも心が最高潮にヒートアップしてるんですね。そこでみんなに熱い想いを返していきたいなと思って、もう端から端まで走って、みんなにタッチしていきたいという。