マリアナさんのモデルとしての活躍は始まったばかりであった。

(まだ20歳、マリアナさんのモデルとしての活躍は始まったばかりであった)

2006年と2007年に『ミス・ムンド・ブラジル』で上位入賞した他、『ミス・ビキニ・インターナショナル』、『モスト・ビューティフル・ボディ』といったコンテストの常連であったモデルのマリアナ・ブリディ・ラ・コスタさんが、24日未明、敗血症のために20歳という若さで亡くなったことを英『Daily Mail』紙が報じた。


恋人のティアゴ・シモーズさんの話によると、マリアナさんは昨年12月30日に体調不良を訴え、ブラジル南東部エスピリトサント州セラにある病院に向かったが、そこでは尿路結石と診断されという。しかしその2日後、病状がひどくなり改めて入院。尿路の緑膿菌感染症による重い敗血症を起こしていたことが判明した。

敗血症は細菌感染が引き金となる全身性の炎症反応で、マリアナさんはそれにより両手と片足を切断するという手術に加え、腹部からの出血がひどかったために胃の全摘という大手術に至ってしまった。さらに、マリアナさんの血液型がRhマイナスO型ということも事態を悪くした。献血ストックが非常に少なく、同血液型の約100人が献血の名乗りを上げたが、結局命を助けることは出来なかった。

緑膿菌は、自然界に存在する代表的なグラム陰性好気性桿菌の一種で、病院であれば手術や治療などで接した医療器具からの感染の他、一般の生活においても尿道や怪我、やけど、目や外耳といった皮膚粘膜の傷口から侵入する。

健康な体であれば、緑膿菌の局所感染から血管内を経て全身の感染症状を引き起こす心配はまずない。いかに最初の速やかで正しい診断と、適切な抗生物質治療が行われることが大事であったか、後悔の残るマリアナさんの死が無念でならない。

個人的な話ではあるが、私の祖母も細菌感染による尿路感染症のために、50代にして中枢神経をやられてしまった。命を取り留めただけでも幸運だったと医師に言われ、祖父は「膀胱炎だから温かくして横になって休めば直る」と思い、病院に祖母を連れて行かなかったことを、生涯悔やんでいた。

尿の症状に、腰を打たれるような激しい痛みと頭痛と熱があったらすぐに病院に行くよう、どうか皆さんも気をつけて頂きたいと思う。

(編集部 Joy横手)