10日に始まる、「サラリーマン金太郎」、99年にTBSで高橋克典が主演した記憶が濃いが、今回はTV朝日系。高橋と同じ事務所の後輩、永井大が金太郎を演じる。同じくTV朝日系の同枠でヒットした「特命係長・只野仁」で高橋演じる只野仁の弟分を演じたよしみで、金太郎役をゲットした永井だが、ヒットした「〜只野仁」以後、同じく漫画を原作とした、「黒い太陽」で夜の蝶達を操るニヒルな黒服を演じていたものの、本来の彼の持つ、明るい健康的なイメージが生かされず、あまりピッタリのキャラクターとはいえなかった。
今まで、これといった大きな当り役が無い永井大に、高橋克典でヒットした“金太郎”を演じさせる事で、「男性向け漫画のドラマ化=永井大」というサイクル作り(“金太郎”以後も、“只野仁”や“島耕作”の漫画キャラで成功した高橋克典の後を追わせよう)という、事務所や製作サイドの“もくろみ”もうかがわせる。さて、二匹目のドジョウは柳の下に現れるか?


現代風なイメージの永井だが、以外にも空手2段の腕前だ。新潟県出身、東京農業大学農学部在学中にスカウトされ、芸能界へ。素直で人柄の良さそうな雰囲気には好感が持てる。金太郎の持つ男気や、心の広さをどこまでで演じきれるか。本人は強いプレッシャーを抱えているとのことだが、原作や一代目にこだわらずに、のびのび“サラリーマン金太郎”を演じて欲しい。

敵対的TOBやリストラ、高橋克典が演じた約10年前に比べサラリーマンを取り巻く環境は一層厳しい時代になっている。なんとかTVドラマの中だけでも、毎週スカッとするようなサラリーマンを描いてほしい。クラブのママ美鈴役に、最近きりりとした大人の色気を放つ、井上和香。その他、専務役の古谷一行や、金太郎の恩人であり建設会社のオーナー役に宇津井健など、脇を固める豪華なキャストにも注目だ。
サラリーマン金太郎 公式HP
http://www.tv-asahi.co.jp/kintaro/index.html
(編集部:空野ひこうき)