スペインでは1月6日のロス・レジェス・デ・マゴス(東方三賢者の日)にクリスマスプレゼントを開けるのが一般的となっているが、バルセロナのロッカールームにも“見えない友”からプレゼントが届いた。バルサで毎年恒例となっているプレゼント交換。あらかじめプレゼントする相手をくじで決めておき、当日を待つ。それぞれのロッカーの中にはプレゼントとカードが置かれ、カードを読み、プレゼントを開けるという趣向だ。もちろん誰が誰に贈ったかは秘密だ。

 今年は約1週間遅れてこのプレゼント交換を楽しむことになったが、ここでの主役はエジミウソン。彼のロッカーの前には大きな箱が置いてあり、カードを読んだ後、箱を開ける。と中には本物の“黒い羊”が入っていて、ロッカールーム内を走り回ったとのこと。もちろんロッカールーム内は爆笑の渦に包まれ、エジミウソン本人も苦笑しながらこのプレゼントを受け取ったという。

「チームには黒い羊(=厄介者)がいる」発言で騒動を起こした張本人に本物の黒い羊とはブラックユーモア溢れるプレゼントだが、逆にこの嫌な出来事を忘れさせ、チームの団結に一役買ったといったところだろうか。

 また、フランコ将軍の伝記、最近出来たスペイン国家の歌詞カード、彼の名前と背番号23入りのスペイン代表ユニフォームの3点セットをもらったオレゲールは苦笑するしかなく、これまたメンバーの爆笑を誘った。他にもマルケスにはマドリーに家のある恋人に会いにいけるよう往復の航空チケット…などなど。贈った本人は内心ニヤリとしていることだろう。バルサのロッカールームの雰囲気に明るさを取り戻させるイベントであったことは間違いない。

(スペイン通信)