「神の手ゴール」、「5人抜きドリブル」などの“伝説”を生み、1986年W杯でアルゼンチンを優勝に導いたディエゴ・マラドーナ。サッカー界のスーパースターでありながら、晩年や引退後は薬物問題をはじめ数々のスキャンダルが取り沙汰されるなど、何かと話題の尽きない人物だ。

 2度にわたってカンヌ映画祭のグランプリを受賞した“巨匠”エミール・クストリッツァ監督もマラドーナの魅力に突き動かされたひとりで、4年前からドキュメンタリー映画の撮影に取り組んできた。資料映像の著作権問題などで完成が遅れていたが、来年の公開が予定されており、カンヌ映画祭の出品作候補にも挙がっている。

 レキップ・マガジンによると、出品作品を選考するアーティスティック・ディレクターのティエリ・フレモー氏は大の“ディエゴ・フリーク”。加えてカンヌ常連であるクストリッツァ監督の新作ともなれば、エントリーは堅いと見られている。