「パルク・デ・プランス」はスコットランド化した<br>【photo by B.O.S.】

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　パリで12日に行なわれたユーロ2008予選B組のフランス対スコットランド戦は、終始押し気味だったフランスがスコットランドに一瞬の隙をつかれ、まさかの敗北を喫した。フランスは1年前のアウェー戦（グラスゴー）でも同じ0―1のスコアで敗れている。フランスが欧州選手権の予選で同じ相手に2度負けたのは今回が初めて。

　10年ぶりの代表戦が行なわれたパルク・デ・プランスでは、試合前から「スコットランドのペース」だった。集まったスコットランド人サポーターの数は、報道によると推定で1万5000人から2万人（この日の総観客数は4万2000人）。フランスで開催中のラグビーW杯と応援の「かけもち」でやって来たスコットランド人が多かったためと見られる。

　ドメネク監督もその多さに「雨後のカタツムリのよう」と驚いた。観客席にひるがえったスコットランドの旗はフランスの三色旗よりも多く、熱烈な声援はフランスのサポーターを圧倒した。フランス代表のホームゲームの観客は、家族連れなどが多く、普段からスタジアムに足を運ぶ応援に慣れたサポーターの割合が少なくなるのが常。わざわざフランスまで足を運んだスコットランド人サポーターのお祭り騒ぎに呑まれた感があった。

　ビールを大量に飲んで会場に乗り込んだスコットランド人サポーターではあったが、先日のミラノでの試合のイタリア人サポーターとは対照的に、フランス国歌を手拍子で盛り上げるなど、陽気で友好的だった。スコットランドの選手たちが最高のパフォーマンスで「歴史的」な勝利を飾ることができたのも、模範的なサポーターの応援をバックに、まるでホームのような雰囲気で戦えたことも大きかったに違いない。