ドイツ代表を指揮するレーヴ photo/Getty Images

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2014ブラジルワールドカップ制覇にも貢献したドイツ代表DFマッツ・フンメルス、ジェローム・ボアテング、FWトーマス・ミュラー。この3人に対し、ドイツ代表を指揮するヨアヒム・レーヴは今後招集する考えがないことを明かした。2019年は新たなスタートを切る年と考えているようで、より若返りに力を入れていくつもりなのだろう。

世代交代の必要性は以前から叫ばれていたが、独『DW』は「遅すぎる」とレーヴの判断に厳しい指摘をしている。ドイツ代表といえば2018ロシアワールドカップでまさかのグループステージ敗退に終わり、新たに始まったネーションズリーグでもオランダ代表、フランス代表に力負けしてしまった。最終的にはネーションズリーグでリーグBに降格することになり、2018年の1年間は悪夢だった。

レーヴも世代交代の必要性を感じたのだろうが、同メディアは2016年の時点で判断できたと振り返っている。EURO2016準決勝でフランスに敗れた瞬間だ。ベスト4も立派な成績だが、この時から2014ブラジルワールドカップ優勝を経験した選手たちに衰えの波がきていたのかもしれない。また、ハングリーさを失っていた可能性も考えられる。

「レーヴは2018年の11月まで変更の必要があると考えるのに時間をかけてしまった。彼のチームにはスピード、ドリブラー、またハングリーさが必要だ。2014ワールドカップの主要メンバーはEUROでフランスに敗れた2年前に冒険の終わりがきていた。レーヴは長く待ちすぎてしまった」

2018年11月とは、ネーションズリーグでオランダと対戦した時のことだ。このゲームでは上記3選手のうちフンメルスのみが先発し、ミュラーはベンチスタート、ボアテングは招集されていなかった。この時に構想外との考えが固まってきたと同メディアは見ているようだ。ボアテングは今でも高いパス能力を誇るが、コンディションの維持に苦労している。フンメルスも今季序盤戦はイージーミスもあり、スピード不足の問題もある。ミュラーもワールドカップで得点王を狙えるような以前の状態ではない。

最終ラインではニクラス・ズーレ、ティロ・ケーラー、前線ではティモ・ヴェルナーやレロイ・サネ、セルジュ・ニャブリなど若いタレントが伸びている。やや時間はかかってしまったが、本当の世代交代はここからだ。