【前園真聖コラム】第226回「大迫不在を嘆くよりもするべきこと」
日本代表はオマーンに勝ち2勝目をあげました。これで次の試合は負けてもグループリーグを突破できるという、状況としては楽な展開に持っていくことができました。また大きな意味も持ったと思います。
森保一監督はメンバーの入れ替えを示唆するなど、今後の試合日程なども睨んでいろいろな策を持っているようです。ここまでの試合は内容は別として結果を出したという点で素晴らしいと思います。
ただ内容にしても、もっと攻めて勝つとかたくさんゴールを取るとか、そういう試合展開はアジアの戦いで望めないと思います。どのチームも日本を警戒し、守備を厚くしてカウンターを狙ってくるのですから、ちょっとした隙を見せたらやられるのです。これからも簡単な試合展開の戦いは今後も一つもないでしょう。
オマーン戦は前半のチャンスを決められればもっと楽に試合を運ぶことができました。ただ、それは決定力の問題ですし、相手のGKが当たっていたということもあり、これがサッカーというものだと教えてくれたと思います。
そこで大迫勇也の不在を不安視し、代役が出現していないことを嘆く声もあるようですが、僕はそれは違うと思っています。確かに大迫は今の日本代表の絶対的なストライカーです。そのため大迫がいるときは彼にボールを預けて2列目の選手が飛び出すというサッカーができます。
ですが代わりに出てくる選手は別の個性を持っているのです。北川航也や武藤嘉紀が出てきたときは、彼らを生かすようなサッカーをしなければなりません。そのアジャストがまだできていないのです。2勝したことで北川や武藤の個性を生かす調整ができる。そういう意味で、本当に素晴らしい勝利でした。
森保一監督はメンバーの入れ替えを示唆するなど、今後の試合日程なども睨んでいろいろな策を持っているようです。ここまでの試合は内容は別として結果を出したという点で素晴らしいと思います。
オマーン戦は前半のチャンスを決められればもっと楽に試合を運ぶことができました。ただ、それは決定力の問題ですし、相手のGKが当たっていたということもあり、これがサッカーというものだと教えてくれたと思います。
そこで大迫勇也の不在を不安視し、代役が出現していないことを嘆く声もあるようですが、僕はそれは違うと思っています。確かに大迫は今の日本代表の絶対的なストライカーです。そのため大迫がいるときは彼にボールを預けて2列目の選手が飛び出すというサッカーができます。
ですが代わりに出てくる選手は別の個性を持っているのです。北川航也や武藤嘉紀が出てきたときは、彼らを生かすようなサッカーをしなければなりません。そのアジャストがまだできていないのです。2勝したことで北川や武藤の個性を生かす調整ができる。そういう意味で、本当に素晴らしい勝利でした。
1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。