体操・宮川紗江が暴力を振るわれた速見佑斗コーチを責めず、日本体操協会や塚原千恵子女子強化本部長から受けたパワハラを告発した問題。当初は塚原夫妻に批難の声が集まるも、速見氏が宮川に行った暴力の映像が公になると、その論調に変化が生まれつつある。

そんな折、7日、フジテレビ「バイキング」では、番組MC・坂上忍が日本体操協会・塚原光男副会長を直撃。「これだけの騒ぎになることって予想していたんですか?」という質問に「全く予想していませんでした」という塚原氏。坂上から「今日本で一番注目されている方」と言われると、「困ってますけど」と苦笑いを浮かべた。

すると坂上は宮川が所属していたA社が協会に送ったとされる文書の一部を読み上げた。それは速水コーチの問題を指摘したもので、「それは時おり指導現場において『宮川を殴り、そして抱きしめる』という目に余るハラスメントが頻繁に行われているとのこと」という実態を示した内容だった。

これを聞いた塚原氏は「それはみんな見てます」とキッパリ。「みんな仲間で練習するでしょ。チームでね。2020東京もやってますね。あとは海外行って練習する時にこういうことはみんな目撃している。そういう証言が、ご覧になったように選手が7名、コーチが4名くらいですか。そういう証言がとれている」と明かした。

またスタジオで改めて暴力の映像が流されると、コメンテーターの一人で弁護士の横粂勝仁氏は「指導とか愛のムチのレベルを超えて暴行罪が成立しうるレベル」と語った他、「印象的だったのが、宮川選手が受けたあと、すぐ目の前に向き直して当たり前のように(暴力を)受け入れている。衝撃を受けているんじゃなくて日常茶飯事で行われていたってことがあれを見ただけでわかるなと」と所感を述べた。