トイレで水に流される金魚(投稿動画から)

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19歳の女性だというツイッターユーザーが、金魚を生きたままトイレで流す動画を投稿して、批判が相次ぐ炎上騒ぎになっている。

このユーザーは、トイレは池に直結していると聞いたとし、金魚を「自然に帰した」と主張したが、その後、J-CASTニュースの取材に対し、「二度としない」と反省の弁を述べた。

「金魚が生きてられる訳ないだろ」

黒い金魚が2匹、赤い金魚が1匹、洋式便器にたまった水の中を泳いでいる。そして、このユーザーとみられる人物がトイレの洗浄操作をすると、3匹はみるみるうちに流されていく。

しかし、赤い金魚だけは、再びたまった水に戻り、ここで20秒強の動画が終わっている。

動画は、2018年7月26日にアップされていた。投稿したユーザーは、前日に大阪・天神祭に友人と行ったと報告しており、そこで金魚すくいをしていた。金魚は、なんとトイレで飼おうと思ったというが、「自然に帰してあげることにした」。そして、「下水道通る時はちょっと臭いかもしれないけど強く生きるんだよ」と呼びかけている。

この投稿は、2万件以上もリツイートされ、ネット掲示板でも取り上げられて、物議を醸している。

「下水道の知識がなかっただけ」との声もあったが、寄せられた意見の多くがユーザーに対する非難だ。「金魚が生きてられる訳ないだろ」「こういうのは本当に許せない」「動物虐待で訴えたいレベル」「謝罪してください」などと書き込まれている。

これに対し、ユーザーは、この日のうちに、ツイッター上で反論を始めた。

罪には問えないが、保健所「好ましくない」

トイレは池に直結していると聞いたとし、金魚は生命力が強く、トイレで流したぐらいでは死なないとした。「すぐ死ぬ運命である金魚すくいの金魚を一刻も早く救って池に帰しただけ」と主張している。

しかし、27日になって、勤務していた店にもクレームが殺到して、解雇されたとツイッターで明かした。このユーザーは、店のサイト上でも動画をアップしていたが、同日夕時点でプロフィールとともに削除されている。

名古屋市の下水道計画課にJ-CASTニュースが7月27日に聞いたところでは、トイレで流した水は下水処理場を通ってすべて川に流している。金魚については、下水道管の汚水で酸欠状態になったり、処理場のポンプのスクリューに巻き込まれたりして、生きているのが難しいのではないかという。

金魚などの魚類については、動物愛護法第44条違反(動物虐待)の罪には問えない。しかし、市の動物愛護センターは、「一般的な意味での虐待には当たり、受け入れられない人の方が多いと思います。ペットを遺棄するのは好ましくないため、うちのような保健所が注意することになると思います」と言っている。

問題の動画を投稿したユーザーは、7月30日までに取材に答え、結果的に金魚を死なせたことについて、「暑い中金魚を持ち歩いていても死ぬだけだからなぁ というのが本音」だとした。自宅ではなく大阪市内のJR天満駅のトイレで流したといい、赤い金魚も流してしまったという。その一方で、「もう二度とトイレには流さないし一応反省はしています」とも答えた。また、動画を投稿したツイートなども、同日まで削除している。