画像は修正前の毎日新聞

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東海道新幹線の男女3人を殺傷した事件をめぐり、毎日新聞は小島一朗容疑者の叔父の話を紹介する記事で「容疑者は自閉症?」との見出しをつけた。この表現には自閉症が犯罪の原因との印象を与えるなどの批判が相次ぎ、毎日新聞は見出しを訂正し11日に謝罪した。

小島容疑者が事件を起こすまでの経緯について毎日新聞は、「新幹線殺傷:容疑者自閉症? 『旅に出る』と1月自宅出る」との見出しで報じた。記事本文では、叔父の話として「小島容疑者は自閉症と診断され、昨年2〜3月には岡崎市内の病院に入院していた」「伯父方では2階の部屋に引きこもってパソコンを触っていた」ことなどを伝えた。

この記事の見出しには、「自閉症と社会不適応・犯罪を結びつける」「自閉症=危険という印象を与えかねない報道」といった批判が相次ぎ、一方では「単に犯人の『特徴』を挙げただけで過剰反応では」との声も寄せられ物議を醸していた。これを受けて毎日新聞は、見出しの「容疑者は自閉症?」と本文の自閉症と診断され入院していたという部分を削除。11日にTwitterで「新幹線殺傷の事件で、発達障害について不適切な記載をしていました。ツイートを削除しておわびします」と謝罪した。

NHKも10日掲載の「新幹線車内の殺傷事件 容疑者と同居の祖母と叔父は」の記事で、叔父の話として「本人は自閉症で自殺願望が強かったです」と掲載。これについても「叔父が自閉症といっているだけで、この攻撃性と自閉症との因果関係は在るのか?」「『犯罪者予備郡』(原文まま)のように印象付ける文章は慎んで貰いたい」といった意見が寄せられている。