学生の窓口編集部

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テーマ1 大学生はどれくらい手帳を使っているのか?

まずはアンケートの結果から見てみましょう。

Q1 .あなたは予定管理に手帳を使っていますか?

▶【学窓調査隊】家でゴロゴロ? それともアクティブ? 大学生は「全休」の日をこう過ごす!【学生記者】

はい……227人(56.6%)
スマートフォンと併用して使っている……79人(19.7%)
いいえ……95人(23.7%)

さらにこれを男女別にみてみると
<男性>

はい……98人(48.8%)
スマートフォンと併用して使っている……36人(17.9%)
いいえ……67人(33.3%)

<女性>

はい……129人(64.5%)
スマートフォンと併用して使っている……43人(21.5%)
いいえ……28人(14.0%)
と、女性のほうが手帳を使っている割合が高くなっています。

さらに、これを学年別に分けてみると

表のようになります。男性に注目してみると、「はい」と答えた人の割合が1年生と、2年生から4年生の間で大きく上昇していることがわかります。「いいえ」と答えた人の割合も学年が上がるごとに減っていき、4年生ではスマホと併用するという人も含めると8割近くの人が手帳を使用しているようでした。

一方、女性では「はい」と答えた人の割合が学年が上がってもほとんど変化がありませんでした。学年問わず、6割から7割の人は基本的に手帳で予定を管理しているようです。また、どの学年帯で見てみても、男性よりも女性のほうが手帳の使用率が高いということが分かりました。

ちなみに、私が直接ヒアリングをした4人は、全員スマホと併用することはせず、予定は手帳のみで管理しているということでした。

テーマ2 大学生はどのような手帳を使っているのか?

手帳にもいろいろな種類のページがついている高機能のものから、シンプルなものまでさまざまなものがありますが、大学生はいったいどのような手帳を使っているのでしょうか。まずはアンケートの結果を見てみましょう。

Q1 .あなたが使っている手帳にはどんな種類のページがありますか?(複数回答可)


第1位 見開きがひと月のカレンダータイプ……252人(82.4%)
第2位 フリースペース……142人(46.4%)
第3位 週間バーティカルタイプ(時間ごとのスケジュール管理ができる)……73人(23.9%)
第4位 週間レフトタイプ(見開きの左ページが1週間分の予定を書くスペース、右ページはメモスペースなどになっている)……52人(17.0%)
第5位 週間ホリゾンタルタイプ(左ページに4日分、右ページに3日分の記入欄がある)……22人(7.2%)
第6位 1日1ページタイプ……16人(5.2%)

Q2 .そのなかで、予定を書くのに主に使っているページはどれですか?

第1位 見開きがひと月のカレンダーページ……211人(69.0%)
第2位 週間レフトページ……29人(9.5%)
第3位 週間バーティカルページ……28人(9.2%)
第4位 フリースペース……18人(5.9%)
第5位 週間ホリゾンタルページ……11人(3.6%)
第6位 1日1ページ……5人(1.6%)

8割を超える学生が、カレンダータイプのページがついた手帳を使っているということが分かりました。さらに、Q1とQ2を比較してみると、多くの学生はカレンダータイプ以外のページもある手帳を使っているものの、予定を書くのはカレンダーのページということが多いようです。

カレンダータイプは、「ある」と答えた人252人のうち予定を書くのに使用している人が211人おり、「ある」と答えた人の8割以上の人が予定を書くのに使っている一方、週間バーティカルタイプ(ある:73人、使用:28人)、週間レフトタイプ(ある:52人、使用:29人)、週間ホリゾンタルタイプ(ある:22人、使用:11人)、1日1ページタイプ(ある:16人、使用:5人)といった、本来予定を書くためにあるページでは約半数の人しか予定を書くのに使っていないということが分かりました。

カレンダータイプを使う理由として多く挙げられたのは、カレンダータイプに書くことで一ヶ月という長い単位で予定を把握できるようになるというもの。一方、週間レフトページや週間バーティカルページに予定を書き込む理由としては、予定を書くスペースが広いので詳細まで書き込めるというものが挙げられていました。

さて、ここからはどんな手帳を使っているのかというヒアリング調査の結果です。

カレンダーとフリースペースしかない手帳を使っていた3人に共通していたのが、「予定の管理はカレンダーページさえあれば充分だから、それ以外のページがついている手帳を買う必要がない」というものでした。カレンダー以外に、バーティカルもついた手帳を使っているBさん(文系3年男性)は、ひと月の予定を把握できるカレンダーで予定は管理するが、最初に買った手帳がこのタイプで、毎年同じものを買っているために、今でもバーティカルページもついた手帳を使っているということでした。

手帳は、ついつい高機能なものを買って、さまざまなことをまとめて管理したいと思ってしまうものですが、大学生のうちは予定を書くページがひとつあれば十分といえるのではないでしょうか。

テーマ3 大学生は手帳にどんなことを書いているのか?

サークルの予定、バイトのシフト、遊びの予定、学校の予定などなど、大学生の用事は、たくさんの種類があります。では果たして、わざわざ手帳に記しているのはどんな予定なのでしょうか。まずはアンケートの結果を見てみましょう。

Q1 .手帳に書くのはどのような用事ですか?

第1位 学期試験の日程や課題の締め切り……217人(70.9%)
第2位 アルバイトの予定……202人(66.0%)
第3位 友達と遊びや飲みの予定……181人(59.2%)
第4位 就活やインターンシップの予定……126人(41.2%)
第5位 1人での予定……88人(28.8%)

やはり上位は大学生らしく学校関連とアルバイトの予定ということになりました。アルバイトについては、そもそもアルバイトをしていない人に加え、完全に固定シフトになっているという人はわざわざ手帳に書かない場合もあるようです。それを考えると、試験日程や課題の締め切りを手帳に書かないという人が3割もいるというのは少々驚きでした。そのような人は、課題のサイクルがしっかり作れている人が多いのではないでしょうか。

ヒアリング調査では、先ほどのアンケートの上位4つについてはみんな書いているという結果だったので、1人での予定をどのように書いているかについて詳しく聞いてみました。

4人のうち、Cさん(2年生の男性)は1人の予定は全く書かないということでした。Dさん(3年生の女性)とAさん(4年生の男性)は、あらかじめ行くと決めていたり、予約を取ったりしたものに関しては手帳に書いているということでした。さらに、Bさん(3年生の男性)はあらかじめ決めていた予定に加え、急遽行くことにした予定も書いているということでした。このように、手帳を未来の予定の管理だけでなく、過去のものについても書き記すことで、自分の生活の記録として利用するのも、一つの使い方といえるでしょう。

テーマ4 大学生は手帳を書くときにどのような工夫をしているのか?

たくさんの予定を分かりやすく管理するためには、少しでも予定が見やすいほうがいいですよね。アンケートで一番多かった回答は、予定の種類ごとに使うペンの色を変えるというものでした。特に、男性よりも女性のほうがこのような工夫をしている人が多いようです。また、他の工夫としては、予定ごとに上段と下段に分けるなど、書く場所を変えるという工夫をしている人も多かったです。

ヒアリング調査では、このような工夫に加えて、予定を書くときにどのような情報を付け加えているかについて、日時、場所、人がその時々によって変わる一番特徴的な「友人との遊びや飲み」の項目で聞いてみました。

Aさん(2年生男性)の場合
工夫……予定の種類ごとに書く場所を変える
友人との遊びや飲みの予定……行く場所、誰と行くか

Bさん(3年生男性)の場合
工夫……予定の種類ごとに使う色を変える
友人との遊びや飲みの予定……誰と行くか、時間

Cさん(4年生男性)の場合
工夫……予定の種類ごとに使う色を変える
友人との遊びや飲みの予定……行く場所

Dさん(3年生女性)の場合
工夫……予定の種類ごとに使う色を変える
友人との遊びや飲みの予定……誰と行くか

みな、似たような工夫や情報を書いていることが分かりますが、遊びの予定では時間を書くという人は少ないのかもしれません。これは、待ち合わせ時間などはLINEなどを使って直前に決めるという人が多くなってきているということにもつながっているのではないでしょうか。

テーマ5 大学生が手帳にほしいと思う機能は?

アンケートおよびヒアリング調査をまとめてみると、大学生が手帳にあったら便利だと思う機能は、時間割を書く場所や家計簿のようでした。時間割や家計簿についてはスマホのアプリで管理することもできますが、充電切れなどのリスクを考えると常に持ち歩いている手帳についていると便利だと思う人が多いようです。

また、その他の意見としてはパスワードの管理ができるページがあるといいというものもありました。複数のパスワードをまとめて書いておくのは危険な面もありますが、さまざまなサービスでアドレスを使い分けたり、パスワードの条件が少しずつ違ってきたりするなかでは、まとめて管理したいと思うのも無理はないでしょう。こちらもスマートフォンでも代用することはできますが、やはり充電の面などを考えて手帳に書きたいと思う人がいるのではないでしょうか。

まとめ

やはり、手帳の魅力といえば携帯性。大学生も、いつどんな場面でも予定を書き込むことができるという理由で手帳を使っている人が多いと思います。その携帯性を生かすためにも、無駄なページはなるべくなくしたいですよね。いまは自分でカスタマイズできる手帳も増えてきているので、時間割や家計簿といった大学生ならではのページをつけて手帳を使うのもありだと思います。
手帳を無駄なく使い、生活の効率が上げられるといいですね。

文・高晃
アンケート調査:学生の窓口調べ
アンケート調査対象:大学生男女401人
ヒアリング調査対象:大学生男女4人
調査期間:2018年5月