先週、母親からはぐれてスペインの海岸に迷い込んだイルカの赤ちゃんが海水浴客に「触ったり写真を撮られたり」して死んだという記事を掲載した。

イルカの赤ちゃん、興奮した人間たちの自撮りでショック死

このときイルカの救助に駆け付けた動物愛護団体が、ホームページに追加の「犯行写真」を掲載した。それを見ると、「触る」などと生易しいものではない。上に乗る、大勢で胴上げのように持ち上げるなど、人間たちが小さなイルカをよってたかってなぶり殺しにしている衝撃の記録だ。

この写真が本物ならば、同団体がイルカは「数百人」の群衆に殺された、と言っていたのもあながち誇張ではなかったことになる。群集心理というにはあまりに痛ましい。先週の時点では使えなかったが、今は「なぶり殺し」以外の言葉が浮かばない。


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ニューズウィーク日本版ウェブ編集部