【チーム採点・寸評】
広島 4
連係プレーが出るようになった一方で、中盤での安易なボールロストが続出。球際のプレッシャーも甘く、C大阪の攻撃陣に面白いように攻め込まれた。守備の立て直しなくして浮上のきっかけは掴めない。

【広島|採点・寸評】
GK
1 林 卓人 4
2014年以来のリーグ戦5失点。GKだけの責任ではないが、カウンターに対するコーチングやDFがコースを切ったシュートでゴールを割られるなど、“大魔神”らしさは感じられなかった。
 
DF
4 水本裕貴 4
簡単に前に入られたり、スライディングを交わされ、悪い流れの餌食に。懸命に身体を張った守備が結果に結びつかないのは苦しい。
 
5 千葉和彦 4
前がかりになったところでボールを失い、4失点目を献上。「攻めなけばいけない」展開だったエクスキューズがあるとはいえ、カウンターを止められないのは計算外だった。
 
33 塩谷 司 3
M・ヨニッチに1対1で振り切られ、セットプレーで2失点。本来の得意分野で、覇気なくあまりに簡単にやられ過ぎている現状は看過できない。
 
MF
6 青山敏弘 4
“森粼効果”で前線への長い縦パスが出始めた反面、ボールロストも増加。山村にあっさり交わされて同点弾を許し、自身のミスから2失点目を喫した後には座り込んで動けない場面も。ダメージの大きさを感じさせた。
 
8 森粼和幸 6(65分OUT)
今季リーグ戦初スタメン。手薄なエリアを的確にカバーし、ボールホルダーに鋭いタックルをお見舞いするなど、。チームで唯一球際で戦っていた。
 
14 ミキッチ 5.5(83分OUT)
左サイドに攻撃が偏る時間が長かったなか、56分にはGKが一歩も動けないビューティフルゴールで今季初得点。ただ、直後に失点して「わずか2分間しか(ゴールの)余韻に浸れなかった」と悔しさを滲ませた。
 
18 柏 好文 5.5
身体のキレはキープしているが、サポートがなく、数的劣勢に悪戦苦闘。ミキッチの一撃につながるクロスはせめてもの意地だった。
 
30 柴粼晃誠 5
見せ場は青山のスルーパスに追いつき、A・ロペスの先制弾を演出したシーンと、25分のシュートのみ。森粼が交代した後はボランチに入ったが、ビルドアップを落ちつかせることはできなかった。
 
44 アンデルソン・ロペス 5.5
リーグ戦2試合連発を記録するも、厳しいマークに遭い徐々にプレーが雑に。強引にミドルシュートを放つなど、もったいない場面が目に付いた。
FW
50 工藤壮人 4.5(73分OUT)
思うようにくさびを収められず、逆に周囲に捌ける場面で強引に勝負に持ち込んでミスを犯す悪循環。エースがシュート0本では勝機を見出すのは難しい。
 
交代出場
MF
10 フェリペ・ロペス 5.5(65分IN) 
個人技で停滞する攻撃を打開しようと試みたが、C大阪のブロックは崩せず。82分にドリブル突破からシュートを放つのが精一杯だった。
 
FW
22 皆川佑介 5.5(73分IN)
相手の堅い5バックの前に沈黙。ビハインドの局面で起用されているだけに、ふたりに囲まれてもボールをキープできるような力強さと怖さが欲しい。
 
MF
3 高橋壮也 ―(83分IN)
ゴールを挙げたミキッチに代わって登場するも、アタックに持ち込めた場面はゼロ。相手にポゼッションされている時間帯では持ち味を発揮するのは難しい。
 
監督
森保 一 4
森粼をスタメンに入れ、現状のベストメンバーを採用。幸先良くゴールを奪い「先行逃げ切り」に持ち込むはずが、前半でひっくり返され、崩れるチームを立て直せなかった。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。