依然好調のロボット掃除機市場。近年では市場を開拓したルンバに追従し、国内の大手家電メーカーが続々と新製品を投入したことでさらに活気づき、2015年の国内ロボット掃除機市場は前年比で約109%となったそうです。そんな中、“満を持して”の登場となったのが日立初となるロボット掃除機「minimaru(ミニマル) RV-DX1」(以下、minimaru RV-DX1)。最大のポイントは、幅25cm、高さ9.2cmというその「小ささ」。これまでロボット掃除機が苦手としていたか所も“キビキビ”と掃除できるようになったのだそう。どのように掃除をしてくれるのか、チェックしてきました!

ロボットクリーナー「minimaru(ミニマル) RV-DX1」。11月19日より発売。カラーは、シャンパンゴールドとブラックの2色。価格はオープンで、市場想定価格は10万円前後(税別)

下にもぐれるだけじゃない。“家具の角”を認識し離れないようにクルクル掃除

幅25cm、高さ9.2cmというコンパクトサイズが特徴のminimaruは、そのコンパクトさを生かし、これまでのロボット掃除機が掃除できなかった狭い場所まで、掃除できる範囲が広がったのが大きな特徴です。反面、小さくなったとなるとやはり気になるのが清掃能力。しかし、その点においては、同社がロボットクリーナー専用に新開発した「minimaru AI」を搭載し複数のセンサーで周囲状況を素早く判断し、状況に合わせて100以上の行動パターンから選択して運転を制御する走行技術により、部屋全体を丁寧に、かつすばやく掃除できるようになっているそうです。

本体サイズは、250(直径)×92(高さ)mm。重量は、約2.3kg。主要メーカーの高機能ロボット掃除機としては最小サイズ

充電台。充電時間は約3時間で、最長運転時間目安は約60分(自動モード)。稼働面積は最大約32畳。本体のバッテリー残量が少なくなると自動的に充電台に帰還

集じん容積は0.25L。ダストケースは透明でゴミが見やすく、また取っ手付きなので取り外しもラク。しかも集めたゴミを圧縮する機能が(後述)!

まずは、minimaru RV-DX1の掃除のようすをご覧ください。動画では、コンパクトなボディを生かし椅子の脚の間やソファの下の掃除をすばやく、そして念入りに行っている様子がわかります。ボディを小型化したことで1回の走行で掃除できる範囲は狭くなってしまうのは当然ですが、それをフォローするためにminimaru RV-DX1では、minimaru AIと各種センサー、また走行性に工夫が凝らされいます。

走行性能について、minimaru RV-DX1は新開発のminimaru AIにより、搭載したセンサーから得た情報から250回/秒のセンシングを行い、減速せずに瞬時に部屋の状況(壁や家具などの障害物)を把握し、100以上の行動パターンから最適な方法を選択し稼動するよう制御されるようになっています。これにより、部屋全体をすばやく掃除できるだけでなく、部屋のコーナーでは首振り動作を行い集じん、また、テーブルや椅子の脚周りを細かく回転して一周するといった掃除が行えるというわけです。

赤外線センサーのほか、壁面検地センサー、かけ面検地センサー、在位センサー、充電台に帰還するためのセンサーの5種のセンサーを搭載

本体のサイズがコンパクトなほうがコーナーの隅まで掃除しやすいことをアピール

本体のサイズがコンパクトなほうがコーナーの隅まで掃除しやすいことをアピール

そして集じん性能面では、小型化と高効率を両立した新開発のモーター「小型ハイパワーファンモーターR」を採用。また、吸込口には床面のゴミをかき出す「回転ブラシ」と、カーペットの綿ぼこりをかき出す「かきとりブラシ」を組み合わせた独自の「ダブルかきとりブラシ」を搭載。フローリングやカーペットなど、さまざまな床面に対応できるようになっています。

回転ブラシはフローリングの溝などからゴミをかき出し、かき取りブラシはカーペットに付着したゴミを取るのが得意

効率よく掃除が行えるように計算された配置。重心を考えてバッテリーは車輪の間中央部に配置。吸い込み口がブラシ横から集じんする位置に設けてあるのがユニーク

さらに、コンパクトさと走行性能を高めるために、車輪の内部にギアを収め、サスペンションには、車輪が上下に動くストロークの確保とコンパクト化の両立が可能な自動車などで採用されるストラット式を採用。これらの技術と掃除効率を計算したレイアウトにより、業界最小のコンパクトボディが実現できたのだそう。

走行車輪とサスペンション

走行車輪とサスペンション

吸い込み口とダストケースを上下にレイアウトすることで流路を短くし、コンパクトさとパワーロスを実現

吸い込み口とダストケースを上下にレイアウトすることで流路を短くし、コンパクトさとパワーロスを実現

手間いらず! 集めたゴミを圧縮&ブラシの自動お手入れ機能も!

業界最小のコンパクトさがトピックではありますが、miminimaru RV-DX1には、“掃除後”についてさらに特筆すべき機能が搭載されています。

まず最初は、「ごみ圧縮」機能。minimaru RV-DX1は本体がコンパクトなだけにダストケースも大きくはできません。ですが、minimaru RV-DX1には、充電台に戻ると集めたゴミに強力な気流を拭き付けて圧縮するという機能が搭載されています。これにより、約2週間分のゴミをためられるそう。しかもこの機能は、集じん容量の確保だけでなく、実はゴミ捨て時にも功をそうしてくれるのです。そのようすは、以下の動画でご確認ください。なお、ダストケースは水洗いが可能です。

もう1つは、ブラシの「自動おそうじ」機能。充電台に戻ると回転ブラシを逆回転させ、かき取りブラシでそのゴミをクリーニングするというもの。回転ブラシに長い髪の毛や綿ゴミが絡み付くと取りにくいし、故障につながりかねません。掃除も自動、お手入れも自動とは、これはありがたい機能ですね。こちらも、充電台に戻るたびに自動で行われるようになっています。

回転ブラシに付けておいた擬似綿ゴミが取り去られています

回転ブラシに付けておいた擬似綿ゴミが取り去られています


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