関連画像

写真拡大

月200時間を超えるサービス残業を強いられた結果、精神疾患を発症したなどとして、休職中の飲食店の従業員が10月7日、会社と会社社長に対し、未払い賃金や慰謝料など約1100万円を求めて、東京地裁に提訴した。

この会社は居酒屋「筑前屋」など、複数の飲食ブランドを経営する「カスタマーズディライト」(中村隆介社長)。訴状などによると、原告の男性は30代で、2014年6月からタイ料理店「ガイトーン」の複数店舗でオープン作業などを担当した。

男性は2014年6月〜2016年6月までのほとんどの月で、100時間以上の時間外労働を余儀なくされた。200時間を超える月も3回あったという。男性は今年に入って、うつ病と味覚障害を発症し、現在休職中。長時間労働が原因だと主張している。今後は労災も申請する予定だという。

男性には残業代や休日割増賃金などが支払われておらず、会社が支払いを拒否したため提訴したという。男性は「身を粉にして働いて精一杯やったのに、『自分で発症したことだから、会社を辞めて自分の保険で療養しろ』と言われた」と、退職勧奨されたことも明かした。カスタマーズディライトは「みなし残業代は採用しているが、本件でどうなっていたかはすぐに確認できない」と話している。

(弁護士ドットコムニュース)