夏しか食べられない食べ物の代表である「冷やし中華」。キュッとしまった麺、その上に鎮座する具材たち。その両者をまとめる、酸味が効いたタレ。この三位一体がマッチした、極上の一皿をご紹介しよう!



麺:細・ストレートの卵麺・230g
タレ:醤油ベースの甘酢ダレ
具材:きゅうり・チャーシュー・タケノコ・糸寒天・錦糸卵・エビ・シイタケ・絹さや・うずら・肉団子
【王道系醤油タレ】『揚子江菜館』

神保町


創業明治39年の老舗中華料理店であるこちらは、昭和8年にざるそばをヒントに冷やし中華を生み出した発祥の店としても知られる。五目冷やしそば¥1,510のこんもりとした盛り付けは、かつて窓から見えた富士山がモチーフだ。

周囲を彩る具材は、チャーシューが春の大地、きゅうりが夏、たけのこが秋の落ち葉、糸寒天が冬の景色と四季を表現。均一の長さ、太さに切ることで、見た目に美しく、また食感や麺との相性もよくしている。

雲を表す錦糸卵の下にうずらと肉団子が隠れているのは、考案した二代目店主の遊び心。澄んだ色の涼しげなタレは、甘酢の甘みとさっぱりした後味のバランスが絶妙で、長く愛される所以だ。




麺:太・自家製中華麺・210g
タレ:動物系+魚介系Wスープ
具材:チャーシュー・ヤングコーン・ホウレンソウ・味玉・きゅうり・トマト・メンマ・大葉・カイワレ・ノリ
【トンコツ魚介系の濃厚タレ】『麺恋処 いそじ』

代々木


10年目を迎えた人気ラーメン店の冷やし中華¥940は、毎年楽しみにするファンも多い夏季限定品。動物系と魚介系のWスープを使用した醤油ベースのタレは、どろりと濃厚で旨みたっぷり、ほんのり酸味が心地いい。

小麦粉にタピオカ粉やセモリナ粉をブレンドした自慢の自家製麺もタレとの相性言うことなし。色鮮やかな具材がてんこ盛りなうえ、氷らせたタレが添えられ、最後まで冷たく食べられる。9月下旬まで。




麺:中・中華麺・140g
タレ:ゴマダレ
具材:揚げワンタンの皮・卵・ナス・オクラ・カボチャ・ヤングコーン・ジャガイモ・玉ねぎ・ミニトマト
【王道醤油タレ】『龍口酒家 駿河台店』

小川町


幡ヶ谷で長年の歴史をもつ同店が6月20日にオープンした新店。より多くの野菜を摂れるよう配慮された料理がそろう。

クロレラを練り込んだ翡翠麺とゴマダレを使ったごまだれ蒸野菜のせ麺¥900にも、手間をかけて下味が施されたナス、オクラ、カボチャといった彩り鮮やかな蒸し野菜がゴロゴロと盛り付けられている。揚げワンタンが生む食感のアクセントも絶妙だ。麺と季節の野菜をサラダ感覚で楽しもう。




麺:中・平打ち麺・120g
タレ:トマトジュースベースのピリ辛仕立て
具材:エビ・アサリ・ホタテ・カールレタス・トマト
※具材は入荷により変更
【変わり種トマト味】『チャイナルーム/グランド ハイアット 東京』

六本木


厨房の水槽から取り出す活きた魚介など厳選食材を使い、中国各地の料理や飲茶が楽しめる同店。今夏は麺の上にシャーベット状のソースをトッピングした、トマトかき氷冷麺 シーフード入りサラダ添え\2,300(税・サ別)が登場。

栄養価が高い北海道産トマトジュースをベースに、豆板醤などで辛みをつけたソースの旨みと海洋性コラーゲン入りの麺、エビや活アサリ等魚介のハーモニーは格別だ。8月31日まで。


タラバカニ?ホタテ?アオリイカ?超豪華すぎる冷やし中華が登場!



麺:細・中華麺・130g
タレ:トマトソース
具材:タラバガニ・ホタテ・アオリイカ・きゅうり・トマト・トウモロコシ・ミックスサラダ
【変わり種トマト味】『赤坂璃宮 銀座店』

銀座


築地や現地の食材を使用し、医食同源を礎とした広東名菜の名店。焼物、フカヒレ、海鮮料理を看板に掲げる同店の夏の一皿といえば、海鮮と夏野菜のトマトソース冷麺\2,800(税・サ別)。

新鮮なイカやホタテ、タラバガニと夏野菜のコントラストが美しく、隙間からトマトソースが絡んだ赤い細麺が妖艶に顔をのぞかせる。生トマトを煮詰めて作るソースの旨みとまろやかな酸味が、真夏の食欲を刺激する。8月31日まで。




麺:中・卵麺・130g
タレ:醤油ベースのピリ辛仕立て
具材:エビ・イカ・ホタテ・カニ・クラゲ・レタス・白髪ねぎ・パプリカ
【王道系醤油タレ】『中国料理 桃花林/ホテルオークラ 東京』

神谷町


ホテルで日本初の広東料理店として開業した歴史を誇り、材料がある限りスペシャルオーダーにも細やかに応えてくれる正統派レストラン。冷やしそばメニューは全4種。なかでも海鮮冷やしそば¥2,700は、ごま油などを使わない海鮮と野菜が主体のヘルシーな一品。

ドレッシングで和えた野菜とサッと湯引きしたエビ、イカ、ホタテは美味しさ、ボリュームともに◎。山椒の辛みがきいたタレも爽やか。9月19日まで。




麺:細・中華麺・50g
タレ:ゴマダレ
具材:きゅうり・棒々鶏・トマト・レタス
【現代風ごまダレ】『チャイニーズ レストラン わさ』

都立大学


1日8名限定となかなか予約が取れない中華の名店。12〜13品から成るおまかせコース¥16,200のみで、調味料から自家製にこだわる店主の技と食材、それを活かす中華の粋が余すことなく楽しめる。

こちらの冷やし中華は、その味にハマる人も多いという自家製のゴマダレがベース。棒々鶏と甘酸っぱいタレと香りのよいラー油、みずみずしいレタスの水分が合わさり、口の中で言いようもない美味しさを生む。




麺:細・卵麺・110g
タレ:醤油ベースの甘酢ダレ
具材:アワビ・エビ・ホタテ・アオリイカ・ミル貝・タラバガニ・クラゲ・きゅうり・海藻類
【王道系醤油味】『銀座アスター 本店』

銀座


創業昭和元年、90周年を迎えた同店は、今も昔も中華のごちそうの代名詞。毎夏この鮑を囲む海の幸の冷麺¥4,320を待ち望む声も増える一方だ。

高級海鮮ちらしをヒントに考案されたという本品には、紹興酒で煮る柔らかなアワビをはじめ、有頭エビやミル貝、タラバガニなど、中華素材有数の豪華な海鮮がズラリ。それらと麺を品よく香る甘酢ダレでいただけば、暑さを忘れて幸せに浸れること間違いなし。9月上旬まで。




麺:細・特注麺・60g
タレ:醤油ベースに昆布・アオサ・梅干し等の和風仕立て
具材:フカヒレ・ミックスサラダ・季節の野菜(写真はホワイトコーン・マイクロトマト・赤カボチャ・紫大根・韓国カボチャ・ブロッコリー・黄色コリンキー・ミニにんじん ※野菜は入荷により変更)
【オシャレ系四川風】『蔭山樓 恵比寿店』

恵比寿


中華の枠にとらわれず、自慢のフカヒレとラーメンをとことん追求し、素材の質や量、見映えから味わい、創作性までこだわり抜く。

夏野菜とユーグレナの冷麺 フカヒレ刺身のせ¥1,500は、ミネラルやアミノ酸などを多く含むユーグレナを練り込んだ翡翠麺の上に、ぷるんと大ぶりのフカヒレがのり、和の味わいに満ちたタレが合うことこの上ない。皿を涼しげに彩る朝採れ野菜と3種のソースも美しい。8月31日まで。