「疲れたら一本」は危ない! 栄養ドリンクの正しい飲み方を知っておこう
徹夜しちゃったから一本、疲れがとれないから一本、風邪っぽいから薬と一緒に……。お世話になっている人には手放せない栄養ドリンク。飲んだら元気になれる気もするけれど、本当に効いているのでしょうか?
栄養ドリンクの主な成分をチェックコンビニやドラッグストアに行くとびっしりと並んでいる栄養ドリンク。種類も値段も様々ですが、主にどんな成分が入っているのでしょうか?
□タウリン
「タウリン1000mg配合!」などよく見かける成分のタウリンは、牡蠣やタコに多く含まれるアミノ酸のひとつ。アミノエチルスルホン酸と表示されていることもあります。肝臓の働きを高め、身体や細胞を正常な状態に保つ作用があります。
□ビタミンB群
食事から摂った糖質、脂質やタンパク質などの栄養を、活動するためのエネルギーに変換するのに必要なビタミンです。ビタミンB1、B2、B6などが含まれています。
□無水カフェイン
コーヒーやお茶にも含まれ、覚醒作用や集中力向上の効果があります。
□糖分
脳を動かすためには糖分を使うので、仕事や勉強で頭を使った時には糖分が欲しくなります。
このほか、ビタミンCやナイアシンなどのビタミン類が配合されていることもあります。
「栄養」だからって必ずしも良いわけではない栄養ドリンクの有効成分のほとんどは、カフェインと糖分だといわれています。タウリン1000mgも要は1gで紫蘇の葉2枚分程度に過ぎません。この1gのタウリンがどのくらい疲労回復に効果があるかというと、実は科学的には実証されていないのです。ただし、タウリンに脳疲労や精神疲労を回復する効果や肝機能を高める効果があることが知られているのはホント。栄養ドリンクを飲んで元気になった気がするのはカフェインの覚醒作用と興奮作用の効果であり、糖分も一緒に摂取することで運動エネルギーの増加をもたらしているのです。栄養ドリンクとはいうものの、あまり有効な栄養素は入っていないものもあるのです。
ドリンクよりもサプリメントのほうが安全な場合もカフェインや糖分の摂り過ぎは、カフェイン中毒や頭痛、糖尿病の原因にもなるので良くありません。栄養ドリンク一本には、なんとスティックシュガー7本分の糖分が入っており、急激に血糖値が上がることで一瞬元気になりますが、その後にもっと疲労感が出てしまうことも。どうしてもお仕事や勉強を頑張りたい時には、ドリンクよりも糖分や添加物の少ないサプリを飲む方が有効な場合もありますよ。
writer:しゃけごはん