長い間、不況に苦しめられた日本経済は、ここにきて少子高齢化による労働力不足で「黄金時代」に突入したと言える。そう結論するに至った理由について考察してみることにする。(久留米大学商学部教授塚崎公義)景気低迷時の諸悪の根源は失業バブルが崩壊してから最近まで、20年以上にわたり、一時的な例外を除いて需要不足による不況が続き、労働力の需給は緩んだままだった。それによって、失業が常に問題であり続けた。失業