インターンシップで早期に学生囲い込み-新卒採用最新事情
2016年新卒から採用スケジュールが後ろ倒しとなり、採用選考活動期間が短期化される。景気回復を受けて新卒採用の改善が顕著となる中、早期に学生を囲い込みたい企業ではインターンシップが実質的な採用活動の開始となっている。(文・溝上憲文編集委員)

 近年、新卒の採用活動の多様化が進んでいる。その背景には、就活サイトによる大量の母集団形成と短時間面接によるスクリーニングという従来のやり方では学生の獲得に加えて、マッチングも難しくなってきている事情がある。ワンクリックで数十社まとめてエントリーできる「一括エントリー」システムも登場している。

 IT企業の人事部長は「あまりにも簡単にエントリーできる仕組みは便利であり、学生・企業も楽ですが、本当はどこに就職したいのかを突き詰めて考える選択の思考を狭めてしまっている。その結果、企業と学生がお互いにじっくり観察する姿勢が希薄になってきているという弊害を生んでいる」と指摘する。

 就活サイトは必要としながらも膨大なエントリーシートを読み込み、少ない面接時間で採否を決める今の仕組みを誰も良いとは考えていない。入社試験で受験料を徴収したことで話題になったドワンゴの...(もっと読む

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