カロリーを抑えたお弁当を食べ、開発途上国で必要なカロリーに変換する。

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ここ数年で、計2kg太りました。もう、「あちゃ〜」という感じ。こんな風になった私がよく口にするのは「良かったら分けてあげようか?」なる台詞。

いや、脂肪を分けることはできませんが、摂取カロリーを分けることはできるみたい。以前、コネタでもご紹介したNPO法人「TABLE FOR TWO International」 (以下「TFT」)が、新たなプログラムをスタートさせています。その名は「カロリーオフセット」)。
スローガンは「SAVE CALORIE,SAVE WORLD〜あなたがオフしたカロリーが、誰かのカロリーになる〜」。先進国の余分なカロリーを開発途上国で必要なカロリーに変換する……という仕組みだそうです。

もうちょっと具体的に説明しましょう。TFTが先進国の企業と協働し、健康を意識した食品(従来よりもカロリーを抑えている商品や低カロリー商品など)や、体を動かすことでカロリーを消費できる商品・サービスの企画販売、およびイベントを実施。プログラム参加者は対象商品の購入やサービスの利用、イベントで体を動かすことで、カロリーを“オフセット”(「差し引き勘定」「埋め合わせ」という意味)でき、売上の一部が寄付金となります。
寄付金は、開発途上国での菜園づくりなどを通して、農業生産向上の指導やインフラ整備に利用され、自発的にカロリーを生み出すための支援に充てられます。

その具体的な商品サービス例の一部を、以下にご紹介しましょう。
●株式会社ローソン 「あなたの健康が世界を救う!カロリーオフセットキャンペーン」
9月16日〜10月27日まで、全国のローソン約11,000店舗で開催される。全35種類の対象商品(「野菜と茹で豚の生姜あん弁当」「玄米マンナン入り3種のきのこごはん」等)が販売され、売上の一部がTFT を通じフィリピンの農業支援に充てられる。

●日本フィットネス産業協会 「カロリーオフセット対象の駅伝大会」
フィットネスやスポーツに関連する団体が参加する業界団体が一体となって企画・運営する「カロリーオフセット対象の駅伝大会」を11月24日に東京で、12月13日に大阪で開催し、延べ6,000人が参加予定。参加者が消費したカロリー80kcalあたり1円がTFTを通じフィリピンの農業支援に充てられる。

●株式会社FiNC「ダイエット家庭教師サービス」
株式会社FiNCは5月より約100名を対象に「ダイエット家庭教師サービス」をスタートし、8月末までに合計で540kgの減量に成功した。
これはスマートフォンの専用アプリを活用し、ダイエットの専門家(栄養士やトレーナー)が、栄養、運動、メンタル面のサポートを提供する新しいコンセプトのダイエットサービス。ダイエット期間中に減らした脂肪1グラムにつき10%がTFTを通じフィリピンの農業支援に充てられる(例:6.3kgの減量の場合は630円の寄付)。また、ユーザーが獲得したポイントの使途としてカロリーオフセットへの寄付が選択できる。

●スポーツクラブ「アスリエ」が「脂肪燃焼コンテスト」を開催
8月16日からスポーツクラブ「アスリエ」12 店舗で「脂肪燃焼コンテスト」が開催され、11月末まで実施。参加者が減量した脂肪1kgにつき100円が、TFTを通じフィリピンの農業支援に充てられる。

●株式会社ルネサンス「カロリーオフセットリレーマラソン大会」を開催
軽井沢で行われる軽井沢リゾートマラソン(10月)へのツアーを組み、参加する。2015年3月には、カロリーオフセット対象・ルネサンス3時間リレーマラソンを開催し、延べ2,000人が参加予定。
※寄付の詳細については未定

これ、面白い考え方だと思いません? 消費カロリーや減量分に比例して途上国への支援額が増えていくという。ダイエット(カロリーオフ)へのモチベーションになりますよ、それ!
「カロリーオフセットは、『新しい単位』であり、『新しい通貨』であり、『新しい概念』です」(TFT代表・小暮真久氏)

なるほど。記者も、このプロジェクトに賛同したいと思います。私のカロリーをもらってください。
(寺西ジャジューカ)